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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 T
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「そうか。そうだな・・・。私たちは、彼女たちに謝ることばかりだ」

ずっと黙ってきた。ずっと嘘をついてきた。ずっと彼女たちを、私たちは騙してきたんだ。

「それとルシリオン。お礼をまだ言ってなかった。ありがとう。ルシリオンがくれた生定の宝玉。アレのおかげで、わたしは今こうしてルーテシアを守ることが出来て、一緒にいられる」

ルーテシアを起こさないためだろう。レヴィは小さく頷くようなものだったが、きちんと頭を下げて礼をした。

「ああ。・・・気にするな」

「ここに居たのか、ルシル」

「・・・ルシル・・・」

「クロノ、ユーノ。もう起きてきて大丈夫なのか? 身体的なダメージはシャルがどうにかしたが、精神的にはまだ辛いだろう?」

食堂に現れたのは、私とシャルにとっての親友クロノとユーノ。テルミナスに操られ、シャルと戦い、そして・・・

(私たちが今まで隠してきた秘密を、彼女とペッカートゥムの会話から知った・・・)

シャルからそう聞いている。クロノ達に彼女がすでに死んでいることを知られたと。それをクロノ達が真に受けているかどうかは判らない。だが、もうここまで来たのなら包み隠さず話すべきだろう。

「いや。もう大丈夫だ。と言いたいところだが、ハハ、少しクラクラするよ。で、ルシル。もう僕たちに何も隠さないで話してくれるだろうか・・・?」

クロノが側にあった椅子に座り、真剣に、ただ真剣に私の目を見てそう聞いた。見ればユーノもだ。その表情は硬く、真剣さがにじみ出ている。

「・・・ああ。全て話そう。だがその前に、クロノに調べてもらいたい事がある。それとユーノ。君にも頼みたい事がある。構わないだろうか?」

テルミナスが退いたことで、隔離されていたミッドの住民は戻ってきており、管理局ももう活動している。もちろんテルミナスに操られていた間の記憶はないだろうが。動いているなら、簡単な調査くらいは出来るはずだ。

「・・・判った。その後に聞かせてくれるんだな?」

「ああ、約束しよう。我が真名に誓い」

「「真名・・・?」」

「ああ。まずは私の隠しごとを1つ明かそう。私の真名。改めて自己紹介。ルシリオン・セインテスト・アースガルドだ」

10年前、シャルとの契約メンタルリンクの儀式の際、一度だけ告げた私の真名。おそらくクロノ達は憶えていないはずだ。状況が状況だったしな。

「それが君の本当の名前ということか・・・」

「アースガルド・・・?」

「そして、今まで騙していてすまなかった」

立ち上がった私は2人に頭を下げる。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

「ん・・・ぅあ・・・?」

目が覚めた。時計を見ると12時半過ぎ。2時間くらい寝てた。


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