第五章 StrikerS編
第百五十一話 『一夜、明けて…』
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
られているわね…。それに切り口を中心に溶けている。まるで焼いているもので切られたような…」
あたしはその切り口を見て、思わずゾッとする。
この切り口は隊舎の反対側にまで貫通している。
もし、隊舎の中で直線上に人がいたらどうなっていたか…。
ついつい最悪の事態を考えてしまう。
でも、不幸中の幸いと言うのもどうかと思うけど、ほとんどの職員・隊員は余波の雷による感電だけで済んだとの事だ。
一閃の直線上にいた士郎さん達も余波で倒れたというだけだという。
だけど一番重傷を負ったというアルクェイドさんは酷いという。
なんでも腕を飛ばされたとか言うし。
でも、志貴さんが言うには切られた腕を拾って後になんとか“くっつけた”らしい。
だから特に心配はないらしい。
ここはさすが英霊ね…。あたし達の常識にある治療法を無視して腕をくっつけちゃうって言うんだから。
…ちなみに、他の英霊であるキャスターさんには「そんなことできると思いますかー!?」とキレられ、ライダーさんには「あれは特別です。一緒にしないでください」と拗ねられてしまった。
それで検分を継続していると、なーんかそわそわしている奴を一人見つけてしまった。
そいつはスバルである。
ギンガさんが軽度ではない傷を負ってしまって、今はエリオ、キャロ、レンの三人が病院まで見に行っている。
おそらく自分もお見舞いに行きたいらしい、というか行きたいに決まっている。
顔にありありと書いてあるのだから。
「こーら、スバル」
それで軽く頭を小突いてやる。
それでやっとあたしの存在に気づいたのか俯いていた顔をあげて、
「…あ、ティア」
「『…あ、ティア』じゃないわよ。行きたいんならさっさと要請をするなりなんなりして抜けていけばいいじゃない?」
「…うー、それはそうだけどー。あたしだけ特別扱いは嫌なんだよぉ。それにあたしはまだいいよ。ギン姉は傷を負ったけどすぐに退院できるくらいの怪我だったし…」
「背中の傷から機械の部分が少し見えていたからね」
「うん。でも、あれくらいならギン姉は多分大丈夫…。だけど、心配なのはやっぱり…」
それでスバルはとある方に顔を向ける。
あたしもそれに誘われて顔を向ける。
そこには片腕を負傷しながらも疲労を一切見せないで検分しているシホさんとそれを補助しているアルトリアさんとネロさんの姿があった。
「やっぱり、シホさんよね…」
「うん。もちろんレンもだけど…なのはさんとランはシホさんにとって家族同然だから。あたしは落ち込めないよ。シホさんの頑張っている姿を見ていたら」
「そうよね。報道は規制されていて一般には触れられていないけど、『エースオブエース、敵の手に堕ちる』っていう噂はもう管理局内には流れ始めているしね」
「シ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ