暁 〜小説投稿サイト〜
神の子は世界を巡る《緋弾編》
〜第1部『原作前』〜
第U章 イ・ウー
第010弾 「吸血姫」

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2003年 3月10歳


ういうい−−。シャ−ロックとか言うショタコン名探偵に理子の回収任務を押し付けられ、遠路遥々ルーマニアまで来た哀れな転生者、鋼也さんですよ−。と、今現在俺はブラドさん家に突撃お宅の晩御飯を仕掛けようと、ブラド侯爵家の前にいる。

「さ、ブラドさん家の奥の奥まで、んー突、入っ!!!行くぞゴ?−ッッ!!!」

と、適当なことを言いつつ、座標移動でブラド侯爵家の中に侵入する。



「えーっと、地下牢はどこかな−?」

と、シャ−ロックに貰った地図を見つつあたりを散策していると突然、

−−−−−ゴススッッッッッ!!!!!

無数の雷光が爆音を立て俺に襲い掛かる。

「−−チッ!!!」

襲い来る雷光に舌打ちし、とっさに直死の魔眼を発動し意識を入れ替え、座標移動で雷光の死点全てに鉄矢を打ち込み霧散させる。
−−カツン−−カツン−−と、雷光が放たれた方向から誰かの足音が近ずいて来る。

「あら野蛮、淑女からの贈り物はしっかりと受け取るのが紳士の嗜みでわなくて?」

「ハッ、驚きだな化生の類にそんな価値観があったとわ」

「淑女に対して失礼よ、死神。でもまぁ今回は特別に許してあげるわ。あなたの容姿も気に入ったし何より、あなたの血は100年物のワインよりも美味しそうですもの」

「おとなしく、血を吸われるとでも?」

「なら仕方ないわね、力ずくよ」

ヒルダはそう言い、手を振るうと数にして二十もの雷球が生成され俺に向かい発射される。

「舐めるな」

そう言い、俺に当たる分の雷球をナイフで死線をなぞり引き裂きヒルダの懐に入り込む。

「−−なッッ!!」

驚いているヒルダの体の死線をなぞり引き裂き、十七分割にする。

「つくずく無能だな吸血姫」

モノ言わぬ死体に成り果てたヒルダに向かって言葉を掛けた後、本来の目的である理子を回収しに地下牢を探しに歩き出す。

「お、見つけた」

理子の幽閉されている地下牢の入り口を見つけ、下に降りて行くと、ボロ布を纏い死んだ魚のような眼をしている少女を見つた。

「君が峰理子ちゃんでいいのかな?」

俺はなるべく優しく少女に告げる。

「あなたもリコを虐めに来たの?」

少女、いや理子は世界に絶望し、諦めたと言う様な顔で俺に聞いた。

「いや、君を助けに来たんだよ理子ちゃん」

「リコを助けてくれるの?」

「ああ」

そう言い直死の魔眼を再度発動し、俺と理子を隔てている檻を切り裂く。

「さあ、行こう理子ちゃん」

「どこに行くの?リコにはもう何もないよ」

俺は悲しそうな顔をする理子に告げる。

「俺達のホ−ムにだよ」


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