七月十六日〜なら、強制的に矯正してやろう〜
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と笑い三人は彼に襲い掛かる。
一人は右手に炎を纏わせて、一人は自慢の拳を振りかぶり、もう一人は拳銃の狙いを定め発砲する。
傍から見たら不可避の攻撃。巻き込まれた人達は次に起こるであろう悲惨な光景を瞼に思い浮かべ硬直する。彼らは勝利を確信し笑みを浮かべた…その瞬間、襲われている白い少年の右腕が宙をきる。
それだけ。たったそれだけの行動で''彼ら''の''時間''が止まった。それは瞬く程の時であったが、その一瞬の間だけで世界は変化を生じさせる。
気付いたら、彼らは音速並みの速度で吹き飛ばされていた。爆発したと錯覚させる程の爆音と共に。
ズガァァァァァァアアアン!!!!
そんな爆音が響いた音に被せて
「…全く、喧嘩を売るなら相手を選べ。余計な手間をかけさせないで欲しいのだが」
その声と共に、彼らは意識を手放した。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「「……あ〜」」
先程の言葉を発した白すぎる少年の姿を確認した二人の風紀委員から同情の声が漏れる。その様子にもう一人の少女は疑問の声を上げた。
「一体何が起こったのか、黒子わかるの?」
「…恐らく、出雲郷先輩がやったものかと思いますわ」
「……出雲郷?それってあの風紀委員のLevel5、出雲郷楕円!?」
「そうみたいですね〜」
出雲郷という言葉に聞き覚えがあったのか、少女は驚きの声を上げる。それは自分以外のLevel5の面々に、あまり会ったことがないからだ。この現象を起こしたであろう少年に興味を含んだ目を向ける。
(こ、こいつがあの出雲郷?)
曰く、一度狙われたら半殺しにされるまで狙われ続ける。
曰く、反撃しようものなら10倍以上で返される。
曰く、どんな攻撃も意味をなさない。
曰く、曰く、曰く………
このような噂が立つほどの人なのだから、相当ゴツいイメージがあったのだろう。しかし、実際に会ってみるとどうだ?全くそんな事は無い。
(なんてゆーか…白いわね。これ地毛かしら?とゆうか、本当にこれ男…?)
そう、なんととても綺麗なのだ。パッチリとした目、きめ細やかな肌、長い睫毛。女の子でさえ羨ましいと感じてしまう程に彼は綺麗だった。
「こんにちわですの、出雲郷先輩」
「こんにちわです!」
「ん?ああ、黒子に初春か。御苦労だな。で、其方の女性は誰だ?」
「はい、この方は出雲郷先輩と同じくLevel5、常盤台のエース『御坂美琴』お姉様ですの!」
「ほう、君があの『超電磁砲』か…。噂はかねがね聞いているよ。黒子が世話になっているみたいだな、よろしく頼む」
「い、いえいえ!こちらこそよろしくお願いします、出雲郷さん」
「固い表現はしなくていい。普通に接してくれ」
「そ、そう?
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