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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第292話】
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姿を見た篠ノ之の表情が明らかに不機嫌なものへと変わっていく――。
「……どういう事だ一夏? 何故あの人がここに居るのだ」
……てか、ここ俺の部屋なんですけどね。
そんな篠ノ之には俺が映ってないのか空気扱いなのか、はたまた無視してるのかはわからないが――他に用が無ければこのまま部屋に帰ってほしいと思うのだが――。
「うふふ。 今日から私、この部屋でお世話になるの」
「…………ッ!?」
楯無さんの言葉に、何を血迷ったのか腕部装甲を部分展開し、そこから紅椿の刀を展開して握るや――。
「一夏、貴様……!」
ヒュンッ――空気を切り裂く刃の音、俺の髪に掠り、はらりと銀髪が落ちていく――。
明らかにとばっちりを受ける俺を他所に、一夏は――。
「わああっ! 待て待て! 一体何を誤解してるんだ箒!」
必死に訴えるも、既に頭に血が上った篠ノ之の耳には届かず――。
「何が誤解か! そこに直れ!」
そう床を刀で指す篠ノ之に、俺は頭をかきながら――。
「……てか、ここ俺の部屋。 暴れるなら外でや――」
「……黙れ! 貴様などに訊いてなどいないッ!」
切っ先を俺に向ける篠ノ之に、俺も流石に――。
「……お前、今俺に何を向けてるんだ? 侍がどうとか言ってるが、何の武装もしてない人間に武器を振るうのがお前の侍道か?」
真っ向から篠ノ之に侍道を訊くのだが、やはり頭に血が上っている為に反論してくる――。
「煩いッ! 貴様に侍の何がわかると――」
「侍の道には活人剣と殺人剣がある。 だが、今のお前は殺人剣を無差別に振るう辻斬りにしか見えねぇ。 ……先祖の名前を大事にしたいなら、その名に恥じないような振る舞いを取れよ!!」
「…………ッ」
流石に先祖の事を出すと、篠ノ之も分かったのか向けた切っ先を下へと下ろす。
「……今日は見逃してやる。 ……いくら俺が嫌いだからって、向けて良いものと悪いものがあるぐらい自覚しろ。 もう刀も帯刀するな、いいな?」
「ヒルト、何もそこまで言わなくても――」
そう一夏が篠ノ之を庇うのだが、そこを楯無さんが口を挟む。
「織斑君。 君が箒ちゃんを甘やかすのも問題があるのよ? ……箒ちゃんも、いつまでも貴女に味方が居るとは思わない方が良いわよ。 過ぎ足る力は災いを呼ぶ。 ……貴女は紅椿を実力で手にした訳じゃない。 それだけは覚えておきなさい」
いつの間にか制服に着替えていた楯無さんの冷たい叱責に、口を真一文字に閉じた篠ノ之。
……篠ノ之には、叱ってくれる人が必要だとは思っていたが……楯無さんが適任なのだろ
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