暁 〜小説投稿サイト〜
ノーゲーム・ノーライフ〜3人目の天才(ゲーマー)〜
第7話〜3人はようやく街へと辿り着く〜
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「空兄ちゃんたち、そろそろ行かない?このままだと野宿になっちゃうよ?」
「・・・あ、あぁ。そうだな。白、歩けるか?」
「・・・ん」
俺が立ち歩き出し、それに遅れて空が白の手を引っ張り立たせる。そして俺に続いて二人で手をつなぎながら歩き出す。
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
ただ黙々とひたすらに歩く。
もう日は傾き地平線の向こうへと姿を消そうとしているため無駄話をしている暇はないのだ。
下手をしたら今夜は野宿、もしくは夜もぶっ通しで街まで歩かなくてはならない状況なのだ。
お金なら先程盗賊から巻き上げたので問題はなく、街まで行けば宿くらいあるだろうという空と白の推測により――というか、どこか休める場所があればいいという判断――街を目指しているのだ。
ふと、後ろから二人の話し声が聞こえてくる。
「・・・なぁ白。一つ、聞いていいか?」
「・・・もち」
「・・・いつの間にこんなに時間が経ってるんだ?」
「・・それ、白も、わかんな、い」
「白も、か・・・・」
そんな会話が聞こえてくる。
俺は内心で自称神様から聞いたこの世界の絶対不変のルール、“盟約”を思い出す。
【一つ】この世界におけるあらゆる殺傷、戦争、略奪を禁ずる
【二つ】争いは全てゲームにおける勝敗で解決するものとする
【三つ】ゲームには、相互が対等と判断したものを賭けて行われる
【四つ】“三”に反しない限り、ゲーム内容、賭けるものは一切を問わない
【五つ】ゲーム内容は、挑まれた方が決定権を有する
【六つ】“盟約に誓って”(アッシェンテ)行われた賭けは、絶対遵守される
【七つ】集団における争いは、全権代理者をたてるものとする
【八つ】ゲーム中の不正発覚は、敗北とみなす
【九つ】以上を持って神の名のもと絶対不変のルールとする
【十】みんな仲良くプレイしましょう
この十個のルール。
これがこの世界を構成する“盟約”。
そして、四つ目。
三――つまり、ゲームにはお互いが対等と判断したものを賭けるという盟約――に反しない限り、ゲーム内容、そして、賭けるものも一切問わないという盟約。
その盟約の限界を調べるために空と白――つまり、「  」――とゲームをしたのだが・・・。
(すさまじいな・・・・まさか、記憶まで弄れるのか)
俺は驚きを隠せなかった。
まさか記憶の書き換えが可能だなんて、ていの良い考えでしかないと踏んでいたのだから。
そこでふと、声がかけられる。
「なぁ、赤葉。ひとつ聞いていいか?」
「ん?どうしたの?空兄ちゃん」
「お前さぁ・・・何か不思議に思うことないか?」
「何かって・・・ん〜・・・・・特にない、と思うけど?」
そう言った俺に対し、空は俺の“眼”を覗き込んだ。
全てを見通すようなその“眼”に薄ら寒いものを感じ目
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