第二十六話 常盤台狩りの眉毛女
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モニタを見始めてからまだ数分といったところだが、これだけある監視カメラ映像を闇雲に見ていくだけでは埒が明かないと思ったので、アリスに頼んで見つけやすいようにお膳立てをする。
「あっ!! 居たっ!!」
「見つけたっ!!」
お膳立てした分はちゃんと見つけてくれたようで、佐天さんと御坂さんがほぼ同時に声を上げた。それを聞いた初春さんが他のモニタに出される映像を、その周辺の監視カメラ映像へと即座に切り替える。
「待ってなさいよ! 私が真っ黒焦げにしてあげるから!」
「いや、お姉さま。それは駄目ですの」
映像に向かって物騒なことを叫ぶ御坂さんに白井さんが冷静なツッコミを入れていた。
「見ぃつけた」
重福さんの後ろから佐天さんが声をかける。重福さんは佐天さんの顔を確認すると、驚いた様子で姿を消しながら駆け出した。
「佐天さん、今のでオッケー」
「はーい、初春ー」
『はいはーい』
俺は佐天さんに小声で声をかけて重福さんについていく。佐天さんはイヤーレシーバーを使って初春さんと連絡を取っているが、このレシーバーはケータイと違って複数人で同時に会話が出来るもので、全員が装備しているので皆にも聞こえているのだ。
重福さんのほうはすでに気配では追いきれないほどの距離に逃げられているのだが、生体反応識別能力のほうでどこに居るかぐらいは分かる。まぁ、パスティッチェリア・マニカーニでは生体反応識別情報を入手し忘れていたので、つい先ほど入手したというわけだ。
「ジャッジメントですの! おとなしくお縄に……って、つくわけありませんわねぇ。……初春!」
『はーい』
しばらく重福さんを追いかけて白井さんの待つポイントへ到着すると、白井さんがアニメ通りに重福さんを蹴り飛ばし、決め台詞を言おうとしたところで重福さんにそのまま逃げられていた。足音が聞こえなくなるまで待った後、白井さんも初春さんに次の場所へ向かう指示を貰う。
俺はしばらく気付かれないようについて行き、重福さんがまた裏路地へ入ったところで後ろから声をかける。
「居た居た!」
まだ姿は見えていなかったのだが、重福さんが俺の顔を見て相当驚いたのだろうということは気配から分かる。慌てて逃げ出したが俺は気配を頼りに追いかけ始めた。
追いかける途中、交差点などでは佐天さんや白井さんが誘導する方向以外の道をふさぎ、御坂さんの居る公園の周囲を散々走り回らせた挙句、相手に疲れが見え始めたところで御坂さんの居る公園へと誘い込んだのである。まぁ、散々走り回らせたといってもせいぜい1km程度とかその辺りだろう。
「鬼ごっこは、終わりよ」
御坂さんが重福さん相手に決め台詞を言う。まぁ
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