第二十六話 常盤台狩りの眉毛女
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思うが、もしかしたらこのノートパソコンだけで全て制御してしまうのだろうか。
「じゃ、機材が到着するまで作戦会議ね」
こうして犯人を追い詰めるための作戦を整え、機材の到着を待つことになった。作戦としてはまず初春さんが監視カメラから犯人の居場所を特定し、佐天さんと白井さんが顔見せ程度に犯人を追いかけ、その後俺が気配で犯人をずっと追いかけ続けるということになった。その間、初春さんの指示で佐天さんと白井さんが犯人を逃げ道をふさぎつつ、御坂さんの待つ公園へ追い込むように誘導していくという、まさに俺が加わっただけのアニメ通りの作戦である。
佐天さんと白井さんが顔見せ程度に犯人を追いかけるのは、顔を知られていないとあとで犯人の逃げ道をふさぐ際、追いかける側の人間だということに気付いてもらえず横を素通りされてしまう可能性があるからである。初春さんの指示で犯人がどう逃げているかは知ることが出来るわけだが、佐天さんにも白井さんにも犯人の姿が見えないので犯人の行動に対して咄嗟の反応とか判断は出来ないだろう。というわけで、犯人のほうに先に気付いてもらおうという作戦なのだ。
「さて、機材の設置も終わったことだし、初春さん、お願いね」
「はいはーい」
機材が到着して皆で設置したあと、御坂さんの言葉で初春さんがノートパソコンを物凄い速度で操作し始める。要請していた監視カメラへの接続は機材が到着する前に許可が下り、ついでに常盤台のサーバーも使用することが出来るようになったのである。
「おぉ〜、さすが常盤台のサーバー。学舎の園の監視カメラ全2458台、あっという間に接続完了しました」
「へぇー、すごいね」
初春さんから接続完了が告げられると、御坂さんが感心したように呟いた。
「この中に犯人が映ってるのを探すわけね」
「そうですわね」
並べられた沢山のモニタに、それぞれいくつもの映像が映し出されている中から犯人を探し出すのはなかなか大変な作業だろう。そう思って俺が呟くと白井さんだけが同意してくれ、佐天さんと御坂さんはモニタを凝視していた。御坂さんは犯人にタックルされたことで怒り心頭だし、佐天さんも眉毛こそ描かれなかったもののスタンガンによって気絶させられたのだから、御坂さん同様犯人探しに躍起なのである。
そう言えばこの場面、確かいくつかのブロックを無視することで捜索範囲を絞り込んでいたと思うのだが、現状ではそうなっていない。捜索範囲の絞込みを提案したのは確か御坂さんだったから、今の状態ではそこまで気が回せないのかもしれない。
(アリス、今犯人を映してる監視カメラはあるか?)
(2台ある)
(じゃー、それを御坂さんと佐天さんの見てるモニタに表示させてくれ)
(分かった
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