第二十六話 常盤台狩りの眉毛女
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天さんが犯人の姿を見たことを知らなかったようだ。
「犯人は分かりましたけど、これからどうしますか?」
取り敢えず犯人が分かったので初春さんが皆に尋ねる。まぁ、後は犯人を捕まえればいいわけだから、それほど苦労はしないだろう。
「それじゃー黒子っ! やるわよっ!」
「……はい?」
アニメなら佐天さんが初春さんに言っていたことを、こっちでは御坂さんが白井さんに言っている。佐天さんには眉毛が描かれなかったわけだが、犯人が御坂さんに体当たりを喰らわせたことで役目が変わってしまったようだ。そうなると、最後に重福さんが惚れるのはどっちになるのだろう。
「でも、どうやって犯人を見つけるんですか?」
やる気満々だった御坂さんだが、佐天さんの一言で凍りついた。どんなに御坂さんがやる気になったところで御坂さんには犯人が見えないし、それ以前に犯人が現在どこに居るのかも分かっていないのである。
「鏡やケータイのカメラで見ながら追いかける……とか?」
「ウチなら気配で追いかけられるけどねー」
御坂さんが何とか方法を考え出したわけだが、さすがに鏡見ながら追いかけるのは大変だろうなーと思いながら俺が一言付け加えた。その瞬間、俺以外の全員から「それだっ!」という声が上がった。いや、厳密に言えば初春さんは「それですっ!」で、白井さんは「それですわっ!」である。
「いや……だからその前に、犯人は今どこに居るの?」
「それなんですよねー」
「あ……」
「そうでしたわね」
俺が尋ねると佐天さんが同意してくれ、御坂さんと白井さんはすっかり忘れていたような反応をする。多分、佐天さんは元々こっちの意味で御坂さんに聞いたのだろう。
「それなら、この後到着する機材で何とかできるかもしれません。白井さん、臨時捜査本部の機材から学舎の園にある監視カメラへ接続出来るように要請してもらえますか?」
「なるほど、了解ですの!」
初春さんが白井さんに頼むと、白井さんもすぐに意味を理解したようでどこかへ電話をかけ始めた。これでアニメと同じように、監視カメラの映像を見ながら初春さんがナビゲートして、御坂さんが待つ公園のようなところまで犯人を追い込むのだろう。
「……、では固法先輩、よろしくお願いします」
白井さんが電話を切る。相手は固法さんだったようだ。
「初春、今までこちらで確認した情報を一七七支部へ送信しておいてくださいな。それで多分機材が到着する頃には許可が下りると思いますわ」
「はーい、了解です」
白井さんの指示に初春さんが答えてパソコンの操作を始める。到着する機材というのは恐らく初春さんが使う大量のモニタだろう……というか、多分性能の良いパソコンも含むのだろうとは
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