第二十六話 常盤台狩りの眉毛女
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「じゃー神代さん、行きましょうか」
「あー……その前に、佐天さんはどうする? 気付いた時にウチらがどこにいるか分からないと困るでしょ」
御坂さんに促され、第三生徒指導室に向かおうとしたところで気になったことを聞いてみた。普通に考えればメモなんかを残しておくところだと思うのだが……。
「それもそうね。……あっ、神代さん、佐天さんを運べる?」
「運べるけど、第三生徒指導室?」
「ええ、佐天さんを寝かせるぐらいなら何とかなるし」
恐らく俺の能力を考慮して聞いてきたのであろう御坂さんに答えると、やはり佐天さんを連れて行くようだ。確か、アニメでは御坂さんと白井さん、そして初春さんも居る部屋で寝かされていたはずなので、佐天さんも連れて行くという可能性を考えなくもなかったわけだが、実際に気絶している佐天さんを運ぶというのはどうなんだろうと思ってしまう。しかし、メモを置いていったとして、常盤台の生徒でもないのに常盤台の制服を着ている佐天さんが他の生徒に見つかった時などは、別の意味で大変になる可能性だってあるわけだから仕方ないのかもしれない。
「分かった。じゃー、ドアの開け閉めなんかはお願いね」
「分かったわ」
俺は佐天さんを俗に言うお姫様抱っこで抱え上げ……といっても佐天さんを能力で浮かせているわけだが、御坂さんの案内で第三生徒指導室へ向かったのである。
「ここよ」
「おじゃましまーす」
御坂さんに案内されて第三生徒指導室へと入ると、すでに白井さんと初春さんが到着していた。
「佐天さん、大丈夫ですか?」
初春さんが声をかけるが佐天さんは気絶中なので当然返事などない。
「気がついたらそのまま帰っても大丈夫って言われたし、多分大丈夫だと思うわ」
「そうですか……」
俺が答えると初春さんは安心するような表情を浮かべた。
「神代さん、佐天さんをこのソファに」
「あ、はい」
御坂さんに言われて佐天さんをソファに寝かせる。そう言えばアニメでは佐天さんの額にタオルかなんかを乗せていたような気がするけど、熱が出ているわけでもないしなくてもいいか。あー、アニメでは眉毛を描かれてたからそれを隠すためだったのだとすると、眉毛を描かれてない今の佐天さんには必要ないのか。
「それで、犯人の目星は付いてるの?」
「いえ……それが……姿が見えないということ以外は全くですの」
「はい、まず光学操作系の能力者を疑ってみたんですけど、完全に姿を消すことが出来る能力者全員にアリバイが確認されました」
御坂さんが尋ねると白井さんと初春さんがそれぞれ答える。
「それと、少し気になることが……」
そう言って白井さんが出したのはノー
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