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東方虚空伝
第三章   [ 花 鳥 風 月 ]
三十四話 舞い降りる狂花
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うして百鬼丸は七枷の郷を幽香に襲わせようとしてるの?」

 僕の問いに妖怪達は困惑しながら、

「よくは知らねーが百鬼丸様はテメーに恨みがある感じだったな」

「なんか嫌がらせが何とかって…。」

 妖怪達が言った事が本当なら百鬼丸と僕は面識があるのか?それとも何処かで恨みをかった間柄とか?まぁ此処で考えても答えなんて出ないんだから後回しでいいか。

「さてそれじゃぁ行こうか、大ちゃんお願い」

「は、はいでしたら此方に集まってください」

 大ちゃんに言われて僕とさとり、こいしは彼女の近くに集まった。

「そういえば虚空、こいつ等どうするの?」

 ルーミアが思い出した様に妖怪達を指差しながらそんな事を聞いてきたので、

「色々と聞かなきゃいけない事があるから勝手に処断しないでよ」

「分かったわ、それじゃぁ虚空達が帰ってくるまで私が尋問してあげるわ」

 そう言ってルーミアが妖怪達に視線を送ると動けない彼らは小さな悲鳴を上げていた。仕方が無い事とはいえほんの少し哀れだな。そんな事を考えていた僕に大ちゃんの声がかかる。

「それでは行きます!」

 その声と同時に僕達の周囲の景色が揺らいだ。




□   ■   □   ■   □   ■   □   ■   □   ■




「いいこと秀介、あの栞相手に尻込みしちゃ駄目よ?寧ろ強引な方がいいのよ?もっと力押しで大丈夫よ?」

「紫様、何でさっきから疑問符だらけなんですか!応援してるのか不安にさせたいのかどっちですか!」

「どっちでもないわ、ただ貴方をからかって遊んでいるだけよ♪」

「うがぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 相変わらずこの子はいい反応をしてくれるわね。畳屋でお茶を飲み秀介をいじりながら私はそんな事を思っていた。正直に言えばこの子には頑張って栞と添い遂げてもらいたいけど素直にくっ付いても面白くないしね。色々楽しませてもらわなきゃ。
 
「……それはそうと今日は虚空様を見ていませんが何処かに出かけられたんですか?」

「朝起きたらもう居なかったのよ、ちなみにルーミアも」

 私がそう言うと秀介は何を想像したのか顔を赤くしていた。まぁ予想はつくけど。

「そ、それってもしかしてあ、逢引ってやつでは……」

「何を想像して赤くなっているのやら、栞と同じで初心ね〜」

「!?ち、違いますよ!何も変な想像なんてしてません!あ、あぁそうだ新作の団子があったんだ!取って来ますね!」

 秀介は誤魔化そうとしているのか大慌てで店の中に駆けて行ったが、中からは盛大に何かをひっくり返した音や父親の怒鳴り声が響いてきた。全く落ち着きがないんだから。
 そんな状況に笑みがこぼれ置いてあった湯飲み
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