暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
12弾 強襲科とレオポン
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り出し口に飛び込みかねない勢いで両手を突っ込むと、中からぬいぐるみを2匹鷲づかみにして取り出してきた。

 ちょっと見せてもらうと、タグには『レオポン』と書いてある。なんじゃそりゃ。

「かぁーわぁーいぃー!」

 ぎゅうううう。

 アリアはレオポンを思いっきり握りしめ、抱きついている。レオポン、破裂しそうだ。

 ……その姿が、あまりにも『普通』の女の子だったので……

 俺はちょっと、なんというかその、不思議な心地がした。

 アリアは、本当は、もしかしたら、ひょっとすると――――

 普通の、女の子なんじゃないだろうか。

 それこそ、さっきアリアが俺に対して言った言葉の逆で……

 アリアの方こそ、普段から自分に嘘をついて無理してるんじゃないだろうか。

 何かが、本当のアリアを歪めて変えてしまっているんじゃないだろうか。

 だとしたら、俺は――――

「ミズキ」

 ふと見ると……アリアは2匹のレオポンを、俺にぐいっと差し出してきていた。

「はい、これ。あんたのお金であんたが取ったんだから、これはあんたの物よ」

 んなこと言われても、なあ。

 そんな物欲しげな顔で見られたら、受け取りづらいっての。

 はあ。仕方がない。

 俺は受け取った2匹のレオポンのうち、1匹をアリアに突っ返した。

「やるよ、それ。欲しかったんだろ?」

「いいわよ、別に」

「いいから、受け取れよ。2匹あったって置き場所に困るだけだし。俺を助けると思って」

「そ、そこまで言うなら仕方がないわね。も、もらってあげるわよ」

 顔がニヤけるのを必死に堪えながら、アリアがレオポンを受け取る。

 しばらくはレオポンを眺めていたアリアだが、不意に俺に視線を移すと、

「ミズキ、ありがとっ」

 とても可愛い笑顔で、そう言った。

 こ、こいつ、こんな表情もできたのか。

 ちっくしょう。

 可愛い。可愛すぎる。

 俺は赤くなった顔を隠すように下を向き、そこでやっとレオポンが携帯のストラップだということに気が付いた。

 そういえば俺の携帯、今ストラップ付いてなかったっけ。

 ちょうどいい。付けるか。

 俺は携帯を取り出し、ストラップのヒモを携帯の穴にねじこむ。

 それを見たアリアは、パールピンクの携帯を取り出して、自分も見よう見まねでレオポンを付け始めた。たまたま偶然、こいつもストラップが無かったらしい。あくまでも偶然なので、俺とアリアが似た者同士という訳では決してない。。

 レオポンの尻から出ているヒモは中途半端に太く、なかなか携帯の穴に入らない。

 というかなんでこんな所にヒモを付けたんだこのぬいぐるみの
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