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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission6・@ ~鬼の森~
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ムで損壊などが出ればなかなかの痛手となるはずだ。
それに、味方を全員そこから放り出したというのもおかしなものである。
前回の衝突で、こちらがまだ少女と青年ながら相当の実力を持った者達であるということを、相手は理解したはずだ。
質で勝てぬのなら数で、という行動に出るかと思いきや、その味方を全員退去させてしまっては意味がない。
いったい何がしたいのやら。というように飛鳥達は顔を見合わせ首をひねる。
「…………なんだこりゃ」
そのとき。
スンッ、と。鼻をならしたダンテが訝しげに顔をゆがませると、忌々しそうに吐き捨てた。
一同はダンテに注目すると、まず十六夜がダンテに訊ねかける。
「どうかしたかダンテ?」
だが訊ねられたダンテは沈黙したまま、ますます不愉快そうに眉をひそめて遠方に視線を向ける。
そして重い口を開くと、
「くっせぇ」
いきなり、罵倒の言葉を漏らした。
「はぁ?」
「え、ええ!? わ、わたし昨日お風呂入りましたよ!?」
十六夜を始め皆はダンテの言葉に戸惑い、猫娘は何を勘違いしたのかおかしなことを口走る。
今までも何度か、ダンテが相手をからかいながら品の無い言葉で嘲ることはあった。
しかし今回は違う。その声の裏に含まれた、悪意がハッキリと浮彫りになって表れていて、その表情に軽薄な笑みはない。
心の底から憎悪を抱き、それを吐き出しているのだ。
「ちげぇよお嬢ちゃん……だがどっからか……クソみてぇな匂いがする」
「……そんな匂い、する?」
悪臭のような、嗅覚に訴えるものがあると考えてか、同じく鋭い嗅覚をもつに至っている耀が周囲の匂いを嗅いだ。
しかし彼女は何の違和感も抱かなかった。
それは当然だ。わかるはずもない。
彼が感知しているのは、もっと別のもの。
影の世界で血みどろの惨劇を繰り広げてきた、闇の匂いがこびりついた生き物たちの存在――
「ああ、するね。こんなとことはもっと別の場所からやってきた、心の底から何もかもが腐りきったクソ野郎どもの匂いがな」
「……それって……」
「おい、まさか……」
黒ウサギと十六夜はハッとして、ダンテの言わんとしていることを知る。
彼をここまでイラつかせている存在。そしてその存在が示す、吐き気を催すような事実に。
「猫耳のお嬢ちゃん。連中のコミュニティの居住区画ってのはどこにあんだ? 方角だけ示してくれればいい、どこらへんにある?」
「え? えーと方角なら……あっち、ですかね」
ダンテの質問の意味を理解しかねながらも、猫娘は彼の言われた通りにフォレス・ガロ≠フ居住区画があるであろう場所を指し示した。
その方向を見た途端、悪い予感が全て的中したかのようにダンテは苦
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