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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission5・B ~大切なもの~
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ットを握りしめていた。
銀色の装飾を施された、卵ほどの大きさがある真紅の宝石。
ダンテにとって何よりも大切な、家族の証。
次に触れたのは、彼のかけがえのない相棒である双子の銃。
右手に取ったアイボリーは、月に照らされ白銀の銃身を輝かせる。
重厚で無骨、それでいて美麗なフォルムを誇るその銃には、文字が刻まれていた。
その文字一つ一つを、ダンテは愛おしげに、右手の親指でなぞる。
――BY .45 ART WARKS FOR TONY REDGRAVE――
「……ハッ。意地っ張りで強気なとこも、あんたそっくりだよ婆さん」
憎まれ口を叩きながら、ダンテはホルスターに銃を収める。
窓の向こうにある本館にチラと目をやった。
そろそろ女性陣も風呂からあがっている頃だろう。さっさと入って、そして寝てしまいたい。
こんな気分でいるなんてことは、まっぴらごめんだ。
……自分らしくもない。
「どこの世界でも、家族ってのはややこしいもんなのかね……母さん」
それは、どちらの母への言葉だっただろうか。
自らの生みの親か。
それとも自らを育ててくれた親か。
ダンテの独り言は誰に聞かれることもなく、子供たちの眠る館の闇に消えた。
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