暁 〜小説投稿サイト〜
問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission5・A ~大切なもの~
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 女性三人は大浴場で身体を洗い流し、湯に浸かってようやく人心地ついたように寛いだ。
 大浴場の天井は箱庭の天幕と同じなのか、天井が透けて夜空には満天の星が見える。
 黒ウサギは上を向き、長い一日を振り返るように両腕をあげて背伸びしていた。

「本当に長い一日でした。まさか新しい同士を呼ぶのがこんなに大変とは、想像もしておりませんでしたから」
「それは私たちに対する当て付けかしら」
「め、滅相もございません!」

 バシャバシャと湯に波を立て、慌てて否定する黒ウサギ。
 耀は隣でふやけた様にウットリした顔で湯に浸かっている。

 ここはコミュニティノーネーム≠フホームが持つ大浴場。
 十六夜が蛇神とのギフトゲームで獲得した水樹によって大量の水が放出されたあと、さっそくその水を使って風呂に入ろうという提案を飛鳥が出したのである。
 そこで女性陣が先に風呂へ、男性陣は彼女らが出るまで待機ということになり、こうして飛鳥達はこの世界へやってきてから初めての湯船を楽しんでいた。

「このお湯……森林の中の匂いがして、すごく落ち着く。三毛猫も入ればいいのに」
「そうですねー。水樹から溢れた水をそのまま使っていますから三毛猫さんも気に入ると思います。浄水ですからこのまま飲んでも問題ありませんし」
「うん。…………そういえば、黒ウサギも三毛猫の言葉がわかるの?」
「YES♪ 審判権限(ジャッジマスター)≠フ特性上、よほど特異な種でない限り黒ウサギはコミュニケーション可能なのですよ」

 そっか、と耀は返事する。ちょっぴり嬉しそうだったのは気のせいではないだろう。
 飛鳥は長く艶のある髪を纏めなおし、夢心地で呟く。

「ちょっとした温泉気分ね。好きよ、こういうお風呂」

 右腕を上に伸ばし、左手でそれをさする。それだけで素肌が綺麗になる錯覚があった。

「水を生む樹…………これもギフト≠ニ呼ばれるものなの?」
「はいな。ギフト≠ヘ様々な形に変幻させることができ、生命に宿らせることでその力を発揮します。この水樹は霊格の高い霊樹≠ニ水神の恩恵≠受けて生まれたギフトでございます。もしも恩恵を生き物に宿らせれば、水を操ることのできるギフトとして顕現したはずデス」
「水を操る? 水を生むのではなく?」
「それも出来なくはないですが、霊樹みたく浄水にするのは難しいです。それに水樹は無から水を生むのではなく、大気中の水分を葉から吸収して増量させているのが正しい解です。完全な無から有限物質を生むとなると、それこそ白夜叉様や竜ぐらい地力がないと」

 そう、と空返事する飛鳥。
 満天の星空を見上げながら、ふっと思いついたようにつぶやく。

「龍、ね…………それもギフトゲームで手に入れたの? 龍のゲームはどんなゲ
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