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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission5・A ~大切なもの~
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世界なのでございます」
「…………まるで地獄」
「そう言ってしまっても過言ではないですね。しかし真に恐ろしいのはここから。そんな環境で育った者達が魔界の覇権を握るべく、日々殺し合っていることでしょう。敵と目が合えば即座に戦闘開始。一匹を倒したところでまた次の戦いが始まる、なんてこともざらですね。戦いで疲れたからといって、休む暇なんてものはなく、どれだけ弱っていようとも容赦はしません。狂ったように互いを殺し合い、どちらが強者であるか優劣をつけるのです」
「ルールもモラルもない世界ね。なんて野蛮なのかしら」
「そう、この箱庭の世界などよりもずっと冷酷な世界。しかしだからこそ、と言うべきなのか、その場所で育った強者たちの力は半端ではありません。驚異的な力、人語を理解する高度な知能、超常的な能力など、様々な進化を遂げた者が上級と呼ばれ、自分よりも格下の者達を支配します。これよりも上となる最上級と呼ばれる者達は、これらすらもすべて自らの支配下に置き、自分の国を作り上げて王となるのです」
「王とはまた大きく出たものね。まともな統治ができるのかしら?」
国。王。
その言葉が出てきたとき、飛鳥は苦笑いを浮かべて皮肉を言い放った。
聞けば聞くほど混沌とした世界であるということが浮き彫りになってくるのに、そんなところで統治者を名乗ろう者がいるとは、あまりに滑稽としか言えなかったからだ。
「ええ、本当にその通りです。あんな無礼者たちの集団の王など、他者の思いを笑いながら踏みにじる外道の極みとしか思えません……」
黒ウサギはどす黒い思いがこもった声でそう断言した。
(……あら?)
飛鳥は黒ウサギの発言に違和感を感じた。
まだ出会って一日も経っていない仲なのだが、それでもこれまで見てきた中から黒ウサギがどんな人物なのかは飛鳥もだいたい理解している。
真面目で礼儀正しく、そして公正。簡単にまとめれば、これが黒ウサギという人物だ。
そして公私混同はせず客観的に物事を見ることができる。フォレス・ガロ≠ニのギフトゲームのことについても、その事実を異世界からやってきた十六夜達四人のこと、ノーネーム≠フことと分けてそれぞれ判断、評価することができていることからそれは明らかだ。
その黒ウサギが、ここまで魔の眷属たちを酷評するというのはいったいどういうことなのだろう。
そのことに、飛鳥は疑問を持たずにはいられなかった。
「ねぇ、黒ウサギ……その魔の眷属たちだけれど……いったい、どんなことをしてきたの?」
遠慮がちに訊ねかける飛鳥。
最初はためらうように俯き黙っている黒ウサギだったが、意を決して重い口を開く。
「……侵略と殺戮です」
二人の表情が、一瞬で凍り付いた。
時が止
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