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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission3・A ~Community of No name~
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!」
ジンの次はダンテからも横やりを入れられ、ガスパーはつい彼らの方にも怒鳴りかかってしまった。慌ててガスパーは丁寧語を最後につけたものだから、ジンを除く三人は笑いをこらえるので必死だった。
「森の守護者だったころのあなたなら相応に礼儀で返していたでしょうが、今のあなたはこの二一〇五三八〇外門付近を荒らす獣にしか見えません」
「マスコットの間違いじゃないのか?」
「ハッ、そういう貴様は過去の栄華に縋る亡霊と変わらんだろうがッ。自分のコミュニティがどういう状況に置かれてんのか理解できてんのかい?」
「ハイ、ちょっとストップ」
相も変わらずダンテは茶々を入れていくが、ガスパーはというとそんなダンテの言葉など聞こえていないかのように振る舞い、ジンの言葉を鼻で笑った。
そこで飛鳥は険悪な二人を遮るようにして手をあげた。
「事情はよくわからないけど、あなたたち二人の仲が悪いことは承知したわ。それを踏まえたうえで質問したいのだけど――」
飛鳥はそう言葉を切り上げると、鋭い目つきでジンを睨みつけた。
普通の人なら、たとえ少女からであったとしても思わず怯んでしまうほどの眼光を受け、ジンは大きくたじろいだ。
「ねえ、ジン君。ガルドさんが指摘している、私たちのコミュニティが置かれている状況……というものを説明していただける?」
「そ、それは……」
飛鳥はジンを見据えたまま、迫力に満ちた口調でジンにそう問いかけた。
ジンはというと、飛鳥からの問いかけに言葉を詰まらせてしまう。その様子を見る限りどうやら痛いところを飛鳥の質問は突いていたらしい。
「あなたは自分のことをコミュニティのリーダーだと名乗ったわ。なら黒ウサギと同様に、新たな同士として呼び出した私たちにコミュニティとはどういうものなのかを説明する義務があるはずよ。違うかしら」
追及する言葉は静かで、それでいてナイフのように鋭利なものだった。
飛鳥の理屈は筋が通っている。これではもう彼女の質問に答えるしかないだろう。
追いつめられ、どうしようもなくなってしまったジンは俯いてしまう。
ダンテの推測通り、この世界に招いた四人に、少年と黒ウサギが隠し事をしていることはここで明白となった。
(ノーネーム≠ヒぇ……名無しってのはどうにも嫌なことらしいな、ここいらでは)
ダンテはそこでも、ガスパーとジンとの会話の中にあった『名無し』や『ノーネーム』だの、『コミュニティの誇りである名と旗本』などという単語から、隠していたのはそこに関連するものなのではないかと考えていた。
他のコミュニティに所属しているガスパーが散々にその点を言及して侮蔑してきているのがその証拠。さらに『コミュニティの現状』や『過去の栄光』などと言っているあたり
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