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問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission3・@ ~Community of No Name~
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「……?」
「あ」
しまった、とダンテは思った。
(そういやこいつ、しゃべったらこんな風な声が出るんだっけか……忘れてたな)
声を出さなければよかったのに、つい『出させてしまった』。
こいつは姿形をそっくりそのまま真似してくれるのだが、声に関してはどうにもエコーがかかってしまうのだ。
黒ウサギが代わりに紹介してくれたのだから、あとはそのまま黙らせておけばよかったのに。自分としたことが、随分と早い段階でポカをやらかしてしまったことだ。
「な、なに? 今の」
「十六夜……さん?」
「どうしたの?」
「? ??」
黒ウサギたちのみならず、初対面のジンにすら違和感を感じられるくらいだ。
もう、ごまかすことはできないだろう。
ダンテは面倒くさそうにがじがじと頭を掻くと、十六夜『らしきもの』に向かって命令する。
「仕方ねぇな……おい、もういいぜ『ドッペルゲンガー』」
他の者達はダンテの言葉の意味が一瞬わからなかったが、次の瞬間に変化は訪れた。
いきなり十六夜の全身が黒く染まると、人の形をした蠢く影にその姿を変えたのである。
「きゃっ!?」
「わっ!」
「なっ!?」
「ッ!?」
全員がそれぞれ異なる悲鳴をあげるも、ダンテはそれを素面で見続けている。
やがて影はダンテに歩み寄ると、そのままダンテに吸収されるように姿を消した。
「あーあ、もうちょい騙しておけると思ったんだがよ」
つまらなさそうに、ダンテは空を見上げて誰に向かうともなくつぶやく。
本当ならコミュニティの本拠地とやらに行くまで黙っておきたかったのに、何とも中途半端なところで終わってしまったものだからつまらないのだ。
「い……今のはなに?」
「俺の得意な手品の一つだ。アンコールなら受けるが、タネ明かしならキスをいただくぜLady(お嬢ちゃん)?」
「……そう……なら、いいわ」
飛鳥が恐る恐るダンテに訊ねかけるが、ダンテはそんな彼女を茶化すようにしてうやむやに答えた。
飛鳥はツンとした態度で要求を撥ねのけるが、動揺を隠しきれず少し声が震えているのがどうにも可愛らしい。
悪戯の失敗こそしたものの、ダンテはそれを見ただけでも満足だ。
『死影霊ドッペルゲンガー』。五か月前にダンテがテメンニグルの塔を登っていたとき、彼に立ちはだかった悪魔の一人だ。
こいつは戦う相手の姿を真似することができ、能力すらコピーしてしまう上に、闇の中では無敵となってしまうとてもやっかいな強敵だった。
倒すためには光の中へと引きずり出し、そこで弱ったところを徹底的に叩かなければならない。そうこうしているうちにも相手は猛攻撃を仕掛けてくるし、光を当てたとしてもすぐにまた闇に逃げてしまう。相手
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