暁 〜小説投稿サイト〜
問題児と最強のデビルハンターが異世界からやってくるそうですよ?
Mission1 ~遭遇~ 
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きていたのである。
 しかも日本語なんてものを使われても、もちろん理解などできるはずもないのに、だ。

「……いよいよ面白いな。自動的に通訳でもしてくれるもんがあるってのか? この世界には」
「さあな。にしたってそんなことやってくれるものなんか俺の世界にはなかったね。こいつはまたイイな、ホントに退屈しねぇ」

 どんな理屈でこんなことが起こっているのかは、誰もわからない。
 しかし、ダンテや十六夜にとってそんなものはどうでもいい。なにはどうあれ便利なことだし……
……なにより面白いのだから。

(……いいね。こいつはマジでいい。クソッタレ悪魔どもの相手もできなくてイライラしてたんだ。ワクワクしちまうよなぁ……)

 つい数刻前とは打って変わって上機嫌になるダンテ。
 この世界についての興味は尽きない。ここに招かれた三人、特に十六夜はなかなかに強い。いつか手合せ――という名の喧嘩でもしかけたいところだ。
だが、そんなものよりもダンテが一番知りたいのは……いったいどこのどいつが自分を呼んでくれたのか、ということだ。
 おそらくこの場所の中でもそれなりの力を持ったヤツが自分にあんな洒落た招待状を贈りつけてきたのだろうが……そいつとこれから相まみえることができると思うと、心の底から歓喜してしまう。
 おそらく……というか間違いなく、ここはダンテのいた人界や魔界とは異なる新世界だ。
 人界と魔界は隣同士にあるし、然るべき手段を取りさえすれば誰でも行き来することができる。
 だが、この世界と人界においては、そんなものは何もない。
 離れた別世界同士をつなぎ合わせるとともに、個人を指定してこちらへと一方的に引きずり込むことができるだけの力を持つ者。
 そんなものは上級悪魔にだってそうそういないだろう。
 願ってもいないところから、とんでもない強者と会う機会ができるなどとは……

「Sweet fortune……(願ってもない幸運だな……)」
「ああ、俺もそう思うぜダンテ」

 ダンテが無意識のうちにそうつぶやく。
 どうやら十六夜も同じような結論に達したようで、彼の言葉に賛同した。
 彼もダンテと同じように、凄まじい力を持った者がここにいるということを歓喜……いや、というよりも狂喜しているようだ。

(……ま、それよりも問題は、これからどうするかだな。しょうがねぇ、さっきから俺らを見てるヤツに聞いてみるとするか)

 もう、とりあえずここで三人と話すべきことは何もないだろう。
 ダンテは、湖付近にある茂みの方をチラと見やる。
 湖に落ちた時からずっと感じていたが、先ほどから自分たちを監視している存在があることにダンテは気づいていた。
 いつこちらの方へとやってきてくれるのかと思っていたが、相手側からこち
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