第三十七・五話 暗殺劇
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れたよ」
「かわらんなお前らは」
そこで会話は途切れ、暫くしてグラミスが叫ぶ。
「アルケイディア、万歳!!」
「「アルケイディア、万歳!!」」
そう叫び乾杯すると彼らは一気にグラスの中のワインを飲み干し、床に叩きつけた。
その後、二人は何も言わず謁見の間から退室した。
そして翌朝にグラミス皇帝が暗殺されたと言う報告が親衛軍司令部に届いた。
ジャッジ・ガブラスは謁見の間の方に向かって歩いていた。
グラミス皇帝暗殺の報を聞き、ヴェインが帝都にいるジャッジマスター達に召集をかけたのだ。
「何故我等が陛下を手にかけねばならん・・・」
「おのれ、謀ったな・・・このままではすまさんぞっ!!」
元老院議員達が怨嗟の声を漏らしながら帝国兵に連行されているのをガブラスは横目で見ながら謁見の間に入った。
そこにはグラミス皇帝と元老院のグレゴロス議長の死体そしてヴェインと兜を外した4人のジャッジマスターがいた。
「元老院の犯行ですと―――!?」
ドレイスがエイジスを睨みつけ、問いかける。
「ああ、犯人はグレゴロス議長。警備についていた親衛軍の兵士によると陛下に毒をもったことを認め、潔く自決したようだ。そしてラナード卿から私の方に連絡が入り現場に急行した」
「それで第1局から元老院議員を全て捕らえるよう我が第2局に要請があってな。取調べの結果元老院議員の大半が共犯者だ」
「よってただちに議会権限を停止。私が臨時独裁官として事態の収拾にあたる」
「たわごとを―――!私が真の反逆者を見抜けんと思うか!?」
ドレイスはそう言ってヴェインを睨みつける。
今回の暗殺はあまりにも不可解な点が多すぎる。
まず元老院がグラミスを暗殺する理由がなさすぎる。
元々グラミスは死病に犯されており、老い先短い命だったのだ。
既に第8艦隊の件でヴェインを失脚させる算段があるのにそんな手段を取る理由が無い。
グレゴロスはどうしようも無い奴だが伊達に元老院議長の地位を守り続けている訳ではない。
それくらいのことは分からなければそもそも政民でいられるかどうかも怪しい。
だから口封じにヴェインによって殺されてしまったのだろうが。
更にヴェインが臨時独裁官に就任・・・これで疑うなという方が無理な話だ。
臨時独裁官。元老院議員そして皇帝ですら政民と新民による公正な選挙で決めるアルケイディア帝国において有事の際に何らかの理由で元老院や皇帝が機能しなくなった場合公安総局から一時的に国家元首を任命するという法律がある。
要するに一時的ではあるがヴェインが帝国のトップとして君臨することになったのだ。
「言葉が過ぎるぞドレイス!」
「ザルガバース!卿までもが茶番を演じるのか!?」
ザルガバースはグラミス派ではな
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