第三十四話 姉妹
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聞いて。―――森は私を憎んでいる?」
ヨーテは目を瞑った。
すると周りの木々がざわめいているように感じる。
そしてヨーテの周りを風が舞った。
暫くするとヨーテは目を開け、フランに
「去っていったお前をただ懐かしんでいるだけだ」
「嘘でも嬉しいわ」
そう言ってフランは里の出口の方を向いた。
「気をつけろ。森はお前を奪った人間を憎んでいる」
その言葉を聞いたフランは振り返りヨーテに言った。
「今の私は人間と同じよ。そうでしょう?」
ヨーテは肯定も否定しなかったが、フランそれを肯定ととった。
「―――さよなら、姉さん」
フランはそう言うと里から出て行った。
迷い無く、自由に生きる妹の姿を見て、ヨーテは自分も気づかないほど僅かに微笑んでいた。
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