第三十二話 ヘネ魔石鉱
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ちゃんと避けられるように加減したから別にいいだろ?」
「だからってもっと余裕を・・・」
「まぁ今回は無事だったんだからいいじゃないか!」
ヴァンの文句をセアは華麗にあしらっていた。
暫くヴァンは機嫌を悪かったが今度【プリン】を奢ってやるとセアに言われヴァンは機嫌がよくなった。
かなり進んでと魔石鉱の奥の採掘部についた。
あちこちに魔石が埋まっている。
そしてルース魔石鉱と同じように埋まっている魔石が光を放ち、なんだか神秘的である。
「ここの魔石、ルース魔石鉱のものとよく似ています。ドラクロアは新たな魔石鉱を探しているんでしょうね。解放軍が動けばビュエルバ産の上質な魔石を輸入できなくなりますから」
「確かにな・・・。それでビュエルバが駄目なら植民地からってか?」
「そういうことになりますね」
「まぁ、俺がこの光を見て思い出すのはお前が緑のバンガに人造破魔石を投げて走って逃げたことだな」
「セアさん・・・」
「もうそのことはラーサーが謝ったじゃないかセア」
「あのな馬鹿弟子・・・・・・俺はなラーサーをからかって楽しんでるだけなんだよ」
「ひでぇ!」
「「酷いですよ。セアさん!!!」」
「あーーなんだ、そのー、とりあえず三人とも落ち着け」
ヴァン・パンネロ・ラーサー相手に反論できずにセアは最終的に土下座した。
その光景を見ていたバルフレアは
「ガキの相手は大変だな」
と小さく呟いていた。
ふと横をみると相棒の様子がおかしい。
「どうした?」
「あの子なの? でも、このミストは・・・」
フランはなにか認めたくないという風にしていたが、【あの子】がフランの視界に入った。
そしてフランは【あの子】の名前を叫んだ。
「ミュリン!」
フランの目線の先には一人のヴィエラがいた。
足取りがおかしく、目の焦点があっていない。
「人間のにおい。力のにおい」
そんなことを呟きながらミュリンは歩いていた。
「どうしたの?」
アーシェはフランに聞いた。
だがフランから返事は無く、代わりにミュリンがアーシェを睨みつけ、指をさし・・・
「寄るな!力に飢えた人間が!」
そう叫ぶとミュリンはフラフラに走りながら魔石鉱の奥へと入っていった。
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