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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十四話
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つもりなしってことじゃねぇか!」
「帰らないとは言ってねぇだろ?」
「こいつ相手に帰れるのかねぇ全く」

 とはいいつつ、右の拳を下げて構えをとるフレディ。拳が光りだし、右足を下げる。

「ま、一応今回は仕事できてるわけだし、ここら辺がキリのつけ所か」
「ふ、また「それ」か。今度は叩き返して見せよう!」
「やってみなァ!」

 ビスカイトも剣を正眼に構えると、魔力をまとわせる。

「殴貫?!」
「Schlachten Sie Impuls!」
「ブンナグゥゥゥゥウウウウウウウウルゥッ!」

 フレディとビスカイトは肉迫し、互の得物を叩きつけた。



 そんな中、竜二は夢の中にいた。彼が主導となって手がけた小さなライブイベントの会場に彼はいた。ただし、今は出演者としてではなく観客として。

「……俺がここを夢だと理解できてるのが不思議やな……ま、ついさっきまで派手に殴り合いしてたのがいきなりここにおったらなんかおかしいと疑うのが当然とはいえ」

 彼は今回参加するライブのTシャツを着ており、青のデニム、白のスニーカーというラフな姿。小物程度が入るであろう小さいショルダーバッグには、財布とこのライブのチケットが入っている。

「自分が出てたライブに、自分の分身みたいな奴が出てて、しかもそれを見に来るって、もう一体何考えてんのかわけわからんことになっとるやんけ……いや、それが答えか」

 何やら一人で納得しつつ、ライブハウスへと入っていった。受付でチケットを渡し、セットリストとコイン、それからいくつかのチラシを受け取る。

「何も考えずに遊べってことなんかな……」

 今回のイベントの趣旨は、新旧ジャンル問わず海外バンドのカバーをしようというもの。ただ参加するバンドを見る限り、そして発起人が発起人であるが故に、ただならぬものを感じる竜二であった。

「一番手は……いきなり大物やん。GUNS'N'ROSESのWelcome to the jungleか。んでからDeep PurpleのBurn。あいつらは……Iron MaidenのThe number of the beastってアホとしか言いようがないな。他にはBon Jovi、Rainbow、Europe、AC/DC、Brack Sabbath……流石に俺がやってた頃と比べたらセトリも変わるか。言うてまぁ定番ばっかりな気もするけど」

 定番と彼は流すが、そう呼ばれるほどのビッグネームばかりを選んでセットリストを作っているとも言える。周囲の観客を見ると、演奏されるバンドのTシャツを来ている人も散見されることから、そういった層も狙っているのだろう。

「一番はお客さんの満足、二番は自分たちの満足。売上はその後、か。ビジネスになると、そう
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