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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第二十四話
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「あれは……将か?」

 アスカも感知したようで、その魔力反応を分析した結果を端的にはじき出す。シャマルも確認したらしく、ほっとため息をついて安心した様子。

「シグナムさんとヴィータちゃんですね」
「無事だったのね、あの二人……」

 ちなみに、この場に見えないクロノたちはアースラと確認しつつ帰還準備を整えている。もうあとしばらくで終わるだろうとのことで、フェイトが全員に念話で招集をかけたということだろう。彼女たちの姿はないが、そのことについて誰も心配している様子はない。念話の様子から襲撃されてるとは思えない上にクロノとアルフが近くにいるためだろう。そして、件の二人が慌てた様子で着地すると、ヴィータがシャマルに詰め寄った。

「おい、今の砂嵐はなんだ?新手の敵襲か?」
「あ、アスカさんよ。そんなに心配しなくても大丈夫だってば」

 そこで二人は同時にホッとしたようにため息をついた。

「ああ……なんだよびっくりさせやがって。ま、もし何かあったならここでのんびりしてるはずもないだろうし、心配いらなかったか」
「みんな、ちょっと聞いてもらっていいかな」

 ヴィータ達が事実確認をしていると、そこにクロノが現れた。そこにいる全員が彼のほうを向いたことを確認すると、彼は緊迫した表情で、しかし落ち着いて話し始める。

「アースラと転送陣がつながった。数人ずつ転送するから、できれば急いでくれ」
「まだ奴らが完全に沈んだとは考えにくいからな。現状の戦力じゃ撤退するのが吉だろう。なのは達は?」
「フェイト達と一緒に、既に転送した。ザフィーラさんは君達を待つと言ってたから、急いでこっちに来てくれ」
「了解した」

 そして、そこにいる全員がクロノに誘導されて転送陣からアースラへと入る。リインフォースは、未だ目覚めないはやての車椅子を沈痛な面持ちで押しながら。



 そんな状況など知らぬとばかりに、未だ続く二人の死闘。体に傷は負わせても、互いに決定的な一撃を与えることができないでいる。

「おい見ろよこれ……まさに世紀末だぜ」

 周囲を見渡せば、瓦礫と岩の大地が広がっている。とはいえその瓦礫の大半は、二人の生み出す衝撃波により生み出されたものだが。

「……どうやらこの世界は我等の死合いに適さなかったようだ。地は割れ、空は荒ぶり、災禍を重ねて壊れようとしている。世界の果てを見るのはこれで二度目だが、しかし、悪くない」
「そこまではいってねぇと思うがね」

 今は二人とも間合いを取り、にらみ合っている状態。

「旦那、旦那!」
「アァン?」
「提督閣下から帰還の指示が出てるぜ。そろそろ終わったみてぇだわ」
「そうかい。ならこっちを片したら向かうって言っとけ」
「ハッハッハ、それ要するに帰る
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