スーパーロボット大戦OG外伝
0540話
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の巨体へと狙いを付けていた。
「……勝負ありだな?」
「……ああ」
通信モニタに映し出されたアルティスは、負けたというのに何故か笑みを浮かべてこちらへと視線を向けている。
「何か面白い事でもあったか?」
「ふっ、確かにな。何だかんだ言いつつも、やはり私も修羅の一員であると思い知っただけだ。全力を出しての戦闘が、これ程に我が身の闘争心を湧き立てるとはな。久しぶりに純粋に楽しめた戦いだった。……例えお前が全力を出していないとしても」
ニヤリとした笑みを浮かべるアルティスに、俺もまた小さく微笑みながらファントムを全機収納し、展開していた6基全てのヒュドラを待機状態に戻す。
そう、今回の戦いは本気で戦いはしたが全力で戦った訳では無い。例えば先に放ったメガ・バスターキャノンの一撃。あの一撃をまともにマルディクトが受けていたら、幾ら炎を使って身を守っていたからといっても無事では済まなかっただろう。あの一撃で消滅したのは後ろ脚の先端部分だけである以上は、修羅神としての能力で再生するのを見越しての事だし、ファントムによって放たれたビームにしても、マルディクトになるべく致命的な損傷を与えないように威力を最低限に抑えてのビームだったしな。
「これから協力するかもしれない相手の戦力をわざわざ減らす事もないだろう?」
「……くっくっく。あーはっはっはっは!」
何故か俺の言葉に高笑いをするアルティスだが、どこかツボにでも入ったのか?
その後1分程笑い続け、ようやくその発作が収まると唐突にコックピットから地上へと降りる。
「……何だ?」
そう思いつつも、アルティスが機体から降りた以上は俺もまた降りない訳にはいかないので、ニーズヘッグから地上へと降り立つ。
そして地上に降りたアルティスは笑みを浮かべて俺の方へと近付いてくる。
「いや、久しぶりに楽しませて貰った。煩わしい事に頭を悩ませずに、本能の赴くままに戦う。何だかんだ言っても私は修羅なのだな。……なぁ、そうは思わないか、メイ?」
「……アルティス様」
降り立ったマルディクトから少し離れた場所にある岩。その岩へとアルティスが声を掛けると、その影から1人の女が姿を現す。
その女は金髪のショートカットをしており、凜とした雰囲気を周囲へと放っている。
そうか、そうだったな。元々シトリーへと手紙を渡してこの女に中継して貰ったのだ。アルティスと俺が顔を合わせるこの場にいてもおかしくはない、か。
「メイシス・マルク」
「……やはり私の名も知っている、か。アルティス様の件と言い、本当にお前は何者だ?」
「さて、何者だろうな」
鋭く視線を向けてくるメイシスの追究を、軽く肩を竦めてやり過ごす。
「それで、実際に戦って俺が勝った訳だが。
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