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IF リリなの編 その1
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因だ。今までの主は我々を道具として扱い、闇の書を完成させていたから今まで知らなかったのだが、急に主はやての魔力を急激に吸い上げ始めた。その所為で下半身の麻痺が進行し始めた。担当の医師が言うには、1年持てば良い方だと」
「1、年」
ようやく、ようやくひとりぼっちから解放された少女が後1年しか生きられないなんて。そして僕は
「すまない。僕にはどうにかする事は出来るけど、どうする事もできない」
「どういうことだ?」
「僕には、木場祐斗には、はやてを救うだけの力はある。闇の署を完成させるだけの魔力も持っているし、無理矢理身体を治す事だって出来る」
「ならば何故出来ないなんて」
「今の僕は悪魔としてここに居る。しかも、契約を結ぶための召還でだ。代価が、代価を君たちが払えない。代価が支払われない以上、僕は何をする事もできない」
「何故だ!?私達に払える物なら何だってくれてやる!!だから、主はやてを」
守護騎士達が揃って頭を下げる。自分たちの命が必要だと言えば喜んで差し出すと思われる位に必死だった。
「僕だってどうにかしてあげたいさ。君たちは一種のプログラム生命体だ。魂は偽りだし、記憶は記録として扱われている。身体や武器も僕達の使う魔力とは別の物で構築されている。そして何か金品を持っている訳でもない。これでは契約を交わす事は出来ない」
そう言うと守護騎士達は落ち込む。僕も彼女の事は助けたいと思っている。だけど、この街はどうやら異世界にあるようで、場所の特定ができずに転移してくる事ができない。天使や堕天使、あるいは僕個人として彼女を救うのなら問題は無かった。だから、多少は問題がある方法で守護騎士達の力となろう。
「契約を交わす事はできない。だけど僕だってはやての事を救ってあげたい。あの幼さで一人で生きてきた彼女を。だから、力づくで奪いに来い!!」
エクスカリパーを二本産み出して構える。僕の言葉に反応して守護騎士達が構えを取る。最初に動いたのはシグナムだった。最初の一手は守護騎士達からでなくてはならない。
召還されて襲われたから反撃した。その際に負傷した。この口実があれば悪魔の契約をある程度誤摩化す事が出来る。
戦いの結果、守護騎士達は重傷をおったが、最後の最後でシャマルが僕の魔力の一部を奪う事に成功した。そのおかげで闇の書の半分に届くか届かない程度まで完成したそうだ。はやてに心配されない様にするために数ページ分の魔力を使って治療するそうだがそれでもかなりの量の魔力だったようだ。
話を聞き終わった所で僕は自宅に転移する。はやてが死なずにすむ事を神に祈って。
しばらくして、僕が呼び出された先は地獄だった。はやてや守護騎士、見慣れぬ少女達がボロボロの姿になり、海で
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