暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
十字架を背負いし神意の執行者〜Predestination〜
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ることが出来た。視線が一気にわたしに集まってきた。身構える。いつでも反応できるように。いつでも救い出せるように。
「・・・あははは。これはこれは。あぁ心配しないでください。あなたを消さないように気を付けるよう、
終極
(
テルミナス
)
様から指示ですので」
「な・・・に・・・?(どういうこと? わたしを生かしておく理由が解らない。裏切り者のわたしを、どうして・・・?)」
「不思議そうな顔しているな、先代嫉妬よ」
「・・・誰?」
わたしに声を掛けてきたのは、先代のアスモデウスと同じように赤一色の初老の男。どこかの王族が着ていそうな派手な服、そしてマントを纏っている。
「ふむ、我は
許されざる傲慢
(
ルシファー
)
。さて、先程の話だが、お前の消去は我らが任ではない」
「どういうこと・・・?」
シャルロッテとルシリオンが気付いて、助けに来てくれるまででいい。それまででいいから、何としても時間を稼がないと・・・。
「あんたを消すのは、そこの――あんたの大事な小娘が死んで、あんたに絶望を抱かせた後だってわけだ」
「っ!」
(なにそれ・・・。わたしを今生かす理由が、そんな馬鹿げた事だなんて・・・!)
わたしの逆鱗に触れた発言をした白い男。わたしは放てるだけの殺気を向けた。
「お前、必ず斃す。罪名は・・・?」
ルーテシアを死なせてから、それに絶望したわたしを消す。そんなふざけた事を口にした白い男の名前を聞く。
「
許されざる憤怒
(
サタン
)
だ」
「サタン・・・。真っ先に斃すから覚悟して」
そう挑発することで、わたしが真っ向から戦うと思わせる。
(まだ・・・? まだシャルロッテ達は気付かないの・・・!?)
もうそろそろ気付いてもいいはずなのに・・・。やっぱりこいつらも、わたし達の時と同じように神秘を隠匿している・・・? それとも、テルミナスとすでに事を起こしているのかもしれない。
「
許されざる嫉妬
(
レヴィヤタン
)
。先に
アギト
(
ソレ
)
を、
終極
(
テルミナス
)
様の御命令通りに
機動六課
(
はいたつ
)
先に連れて行きなさいな」
「なっ、待て!!」
深緑のレヴィヤタンに向けて、レヴィヤタンと瓜二つの群青の女がそう言った。明らかに双子。そして女ということは「アスモデウス・・・!」しかあり得ない。色欲の罪は、必ず女性型が務めているからだ。
「判ったわ、
許されざる色欲
(
ねえさん
)
」
「行かせない!」
背を向けたレヴィヤタンに追い縋ろうとしたけど・・・
「あぁ、いけませんねぇ。いけませんよ先代嫉妬」
「ベルゼブブ! 邪魔を・・・するなぁぁぁぁーーーーッ!」
もう待っていられない。ごめん、ルーテシア、みんな。わたし・・・・・ここで死ぬか
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