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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 F
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さがっていった。

「今みたいに傷を負っても、ここにいる人間のイメージの中で多いものを反映させるんだろうな。」

ちなみに、今は一輝を心配した飛鳥に耀、黒ウサギ、一輝と同じ予想を立てていた十六夜、そして一輝自身のイメージが反映された。

「そのためにここに観客を募って、さらに高圧的で自信に満ちた態度、「予言」「勝てない」などの思わせぶった言葉などを使って、アンタが強い、というイメージを植えつけた・・・まあ、そんな味方達(観客)がいなくなれば、もう丸腰同然なんだけど。」
「・・・やれやれ。」

そして、団長はもう観念した。

「まさか、こうもあっさり、種も仕掛けも見破られるとは・・・まいりましたわ」

そう言って鞭を手放し、一礼する。

「“空想劇(イマジネーションズ)”。初戦で黒ウサギさんが戦ったとき、昼の公演でドラゴンを出したときなんかもこのギフトを発動させとりました。」

そして、顔を上げて一輝に尋ねる。

「それにしても、まさかあんな虚言で客を散らしはるとは・・・」
「いや、わりと本気だったんだけどな。まだ俺ですらコントロールできてないのを使おうとしてたから、多分観客のほとんどが死んだし。」
「そ、そうどすか・・・初めから、白澤ほどの名前を生かすつもりだったんどすな?」
「まあ、な。こんなザコでいけるかどうか、少し不安だったんだけど。」
「オイ、小僧。ザコとは、」
「ああ?」
「いえ、何でもありません!」
「はあ・・・もういいから、オマエさっさと帰れよ。」
「はい!分かりました!では失礼します!!」
「わたし、ものすごい人を相手にしてたんやなあ・・・」

白澤が言われたままに帰っていくのを見て、団長は今更ながら少し後悔する。

「にしても、ノーネームか・・・名無しにしては骨のあるコミュニティやった・・・久々に楽しませてもらったどす。アンタ達なら、もしかしたら・・・」

そう言いながら一輝に向けて手を伸ばすので、一輝はその手をとろうと、手を伸ばす。

「このサーカスを・・・」

が、手が?がれる前に団長の姿は消えた。

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