暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
破滅運び来たる災厄 〜Apollyon〜
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はぁはぁ・・・!」
急いで解放区に向かって走る。
「はぁはぁはぁはぁはぁ・・・!」
こんなとき、“嫉妬の力”があればって思わずにはいられない。この小さな体の性能なんて高が知れてる。少し走ったくらいでもういっぱいいっぱいだ。
「ルーテシ――なっ!?」
さっきまでわたしが居た解放区。必死に走ってたどり着いた時、そこは破壊されてボロボロになっていた。そしてその破壊行為を行った犯人“たち”も、倒れ伏した姉妹たちも居た。
「はぁはぁはぁ、お前たち・・・・何者だ!?」
数は六6人。男4人に女2人で構成されている。6対1。だけど問題はそこじゃない。肩まである髪も細められた瞳も着ているドレスのような服までもが深緑の女。その女が手にしているのは「アギト!」ぐったりとした、ボロボロにされたアギトだ。
「っこんのぉぉぉぉーーーーッ!!」
全力で走る。ここに来るまでにすごく体力を使ったけど、それがどうした。目の前でボロボロにされた友達がいる。そんな事をしたこいつらに、「あああああああ!!」一発でもいいから叩きこむ。けど深緑の女もそれ以外も動こうともしない。わたしがただの子供で、何も出来ないと思っている証拠。
「――あうっ!?」
走り始めてすぐ何かに蹴躓いてしまって転倒。瓦礫の陰で見えなかったけど、わたしが蹴躓いたのは・・
「ルーテシア!」
うつ伏せで倒れていたルーテシアの右足。
「ルーテシア!? ルーテシア! ルーテシア!」
「・・・・ん゛・・・う・・・ん・・・」
良かった。生きてる。
「先代の
許されざる嫉妬
(
レヴィヤタン
)
が無様この上ない」
「っ! 先代・・・!? まさか・・・お前たちは・・・!」
深緑の女がそう静かに言った。わたしの事を先代の“嫉妬”と。
「わたくしが、あなたに代わる
許されざる嫉妬
(
レヴィヤタン
)
よ、愚かな裏切り者」
こいつらが新しい代の“
大罪
(
ペッカートゥム
)
”? 有り得ない。こんなに早く次代が揃うなんて。最低でも時間的概念で百年は必要なはずなのに・・・一体どうなってるの?
「あぁ、久しぶりですね
許されざる嫉妬
(
レヴィヤタン
)
。あぁ、先代の、をつけるべきですか」
神父のような服を着込んだ、すでに存在しえないはずのソレはそこにいた。
「なんで・・・? なんでいるの!? ベルゼブブ!!」
破壊された解放区の中央。倒れ伏した姉妹たちの合間。そこに、シャルロッテに斃されたと聞いていた暴食ベルゼブブが新たに姿を現した。
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