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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
予言成就への序曲 〜Nightmare〜
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なぁ。

†††Sideシャルロッテ⇒ルシリオン†††

「いやぁ、久しぶりだなぁルシル君」

「はぁ、すいません」

偽りの父親、オペル・フライハイトが屈託のない笑みを浮かべる。やはり違和感だけだ。イヴ義姉様と幾度と死闘を繰り広げたあの第一騎士・風の騎士公オペル・オメガ・シュプリンガー。それが今では私の目の前で、父親面して笑みを浮かべている。

「あらあら、ルシル君たら。うふふ」

違和感その2。かの鮮血姫シリア・ブラッディアが母親。今でもやはり慣れない。何せあの鮮血姫だぞ? 非情で冷酷、敵味方関係なく恐れられたあの・・・吸血鬼。それが目の前で、あらら、とか、うふふ、とか。

「もう10年になるんだからさ、ルシルもいい加減慣れたらぁ」

違和感その3。この家族でいえば長女となる義姉のチェルシー。最年少で最強の十騎士・“星騎士シュテルン・リッター”となり、騎士でありながら創世結界を作りだした大魔術師・花の姫君チェルシー・グリート・アルファリオ。そして大戦に参加した騎士の中で唯一生き残ったのも彼女だ。花の姫君。その彼女が義姉とは・・・。本当に世の中どうなるか判らない。

『ルシル。バレない芝居とか得意でしょ?』

『芝居って、人聞きの悪い』

シャルからの念話だ。実際そう言うしかないものだが。まぁストレートに騙すと言われないだけマシか。

『なのにどうして? やっぱり嫌・・・? 星騎士(わたしたち)が家族って・・・』

『そういうわけじゃ・・・。いつまで経っても慣れないんだ。家族というものが・・・』

私にとっての家族は、姉のゼフィランサス姉様と妹のシエルの3人だけ。実の父と母は、私を大戦終結のためだけの生体兵器として調整する存在だったからだ。だから両親の愛情というのを知らない。だからこういう家族には違和感しか抱けない。それが初めから仮初の、偽物として用意されたなら尚更だ。

『・・・そっか。まぁ、私もよく知らないんだよねぇ家族って』

『似た者同士というわけか』

『変な共通点持ってるよね。私たちってさ』

『まったくだ』

妙なところで一緒とは。変なめぐり合わせだ。それから夕食を済ませ、私に用意されている自室で眠りについた。翌日。朝早く起きて、月村家へと向かうことになった。

「お、来た来た。おーい、シャルー! ルシルー!」

「朝から元気だな、アリサ」

「おはよう。シャルちゃん、ルシル君」

「おはよー、すずかー。あとアリサ」

「おはよう、すずか、アリサ」

月村家の門前で待っていてくれたすずかとアリサ。そのまま庭先の、転移場所にまで4人で歩く。

「んじゃ、もうそろそろ行くね」

「改めて昨日はありがとう、すずか、アリサ」

「こっちこ
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