第12話 恋するスケ番。乙女のハートは超合金!
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指をクイクイと動かして敵を誘うクレナイ番長。その仕草に心底頭に来たのかレシーブ星人の額に大量の青筋が浮かび上がる。
【舐めやがって! そんなマッチ棒みたいなボディなんざこれで粉々にしてやらぁ!】
怒号と共にレシーブ星人の左手から無数の弾が放たれた。それらが一斉にクレナイ番長に襲い掛かる。クレナイ番長が右足を軽く持ち上げる。
そして、ひと呼吸置いた後、それを一閃の如き勢いで左上に蹴り上げて見せた。それから数秒した後、クレナイ番長の回りを弾が通り過ぎた後、全ての弾が綺麗に真ん中で真っ二つに割れてしまったのだ。
その光景に思わずギョッとしたレシーブ星人。
【な、何だと! ただの蹴りで俺の弾を切り裂いただとぉ!】
【あたぃの右足はかみそり並に良く切れるのさ。そして、あたぃの左足はぁ―――】
一瞬力を溜めた後、前に向い地面を蹴る。レシーブ星人との距離は100メートル近くあったにも関わらずその距離を一瞬で詰めてしまった。その一瞬に完全に出遅れてしまったレシーブ星人。そのボディに向いクレナイ番長の左足が突き刺さる。全身に電撃が走る感覚を覚える。
【あたぃの左足は稲妻の様に駆け巡るんだよぉ。こんな風にねぇ!】
それから、怒涛の勢いでクレナイ番長の左足の連打が叩き込まれた。回し蹴りに踵落としに蹴り上げにニーキック。ありとあらゆる蹴りがレシーブ星人に向い叩きつけられていく。
時間からして一分、いや三十秒程度だっただろうか。その頃にはレシーブ星人の全身はズタボロになり、立っているのすらやっとの状態となっていた。
【てめぇに掛けてやる慈悲の言葉なんてないよ。地獄の底で後悔しな!】
啖呵を切った後、両足に紅蓮の炎を纏い、跳躍した。両足に纏った紅蓮の炎を連続して相手に叩き付ける。左右の連続した回し蹴り。それを一秒間に何十発もの勢いで叩き付ける。木戸茜の、クレナイ番長の決め技でもあるその技を食らったレシーブ星人の末路は既に決まっていた。
【くたばれ、紅蓮鳳凰脚!】
トドメの一撃にと回転を加えた右足の踝でレシーブ星人の頭部を蹴り上げて上空へと跳ね飛ばしていく。遥か上空へと飛んで行った後、その場でレシーブ星人は爆発した。
女は扱いやすい。そう思ったゴクアク星人達は、今日ある一つの格言を胸に刻む事となった。
それは、【女は怒らせたら最も怖い】と―――。
***
翌日、例のテニスコートは賑やかになっていた。と、言うのも其処を使っているのはテニス部ではなく茜の率いるスケ番グループ達なのだが。
スケ番達全員がテニスラケットを片手に楽しそうにレシーブをしている。だが、彼女達がラケットで跳ね返しているのはテニスボールなどではなく、野球で使う硬くて痛い硬球であり、そして、彼女達の放つ先には逆さ吊りにされ
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