第六章
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ね」
「これで夏になれば」
向日葵が咲く夏になるとだというのだ。
「去年見た様にね」
「咲き誇ってくれるんだ」
「そう、絶対に咲くから」
向日葵は強い花だ、それで子供も育てることが出来るのだ。
「私だって出来るし土に慣れてるゲンナジーさんならね」
「余計によね」
「そう、育ってるから」
だからだというのだ。
「夏を楽しみにしていようね」
「うん、じゃあね」
ゲンナジーはターニャの言葉に笑顔で頷いた、それで向日葵を育てながらその成長を見守った。そして夏になると。
まさに咲き誇った、その綺麗さはまさに。
「太陽みたいだね」
「そうでしょ」
ターニャはゲンナジーに笑顔で答えた。
「それも一つじゃなくて」
「一杯あって」
二人の頭上に咲き誇る向日葵達はまさに太陽だった、黄金の輝きをそこに見せている。花の形が余計に太陽の輝きを見せていた。
しかもその太陽達は幾つもある、それはまさに。
「無限にあるみたいだよ」
「そうでしょ、だからいいのよ」
「向日葵はだね」
「そう、それでこの後は」
「種だね」
食べられるそれだ、これもまた楽しみである。
「それを楽しむんだね」
「そうしようね」
「そうだね、そして来年も」
「再来年もそれからもね」
ターニャは向日葵を見上げながらゲンナジーに話す。
「育てて咲くのをね」
「見ようか、じゃあ」
「二人でね」
こう話してそしてだった、ゲンナジーはターニャと共に笑顔で太陽達を見るのだった。眩いばかりの輝きを見せている花達を。
無限の太陽 完
2013・10・30
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