第四章
[8]前話
「こうしたことは誰でもあるのよ」
「うんちとかおしっこを我慢したいことが」
「そう、あるのよ」
そうだというのです。
「誰もね」
「嫌だよね」
「嫌だけれど仕方ないのよ」
お母さんはにこりと笑って建太君に言うのでした、ここでも。
「だって何処でもうんちをしていい訳じゃないでしょ」
「うん、うんちもおしっこもおトイレでするものだよね」
「そう、だからね」
「我慢しないといけないんだ」
「山とかなら仕方ないけれどな」
正一郎さんはこの場合はというのでした。
「それでもだよ」
「普段は我慢しないといけないの」
「そう、絶対にだから」
何としてもだというのです。
「我慢するんだぞ」
「漏らしそうでも」
「漏らしたら駄目なんだ」
このことも絶対にだというのです。
「仕方ないよ」
「そうなのね」
「そう、絶対にだから」
正一郎さんもこう言ってそして理子さんもです。
それでなのです、健太君も言うのでした。
「それじゃあ僕もこれからもこうしたことがあったら」
「その時はな」
「我慢するのよ」
「おトイレまでね」
「そう、その他のことも」
「我慢しないといけない時はね」
二人で建太君に言います。
「我慢するんだぞ」
「その時まで」
「人間我慢しないといけない時はしないといけないんだね」
「そうだよ、絶対にな」
「我慢する時は終わるから」
いつも我慢しないといけないということではないというのです。
「だからね」
「いいわね」
「うん、わかったよ僕」
建太君はお父さんとお母さんにはっきりとした声で頷きました。
そしてです、こう言ったのです。
「僕こうした時は我慢するよ」
「そうだぞ、それでな」
「その時まで待つのよ」
「うんちでも何でもね」
その他のこともだというのです。
「僕我慢しないといけない時は我慢するから」
「そうしなさいね。どんなに辛くても」
お母さんもその建太君に言います。
「わかったわね」
「うん、わかったよ」
建太君は強い声で頷きました、そうして。
建太君は我慢することを知ったのでした、うんちから大切なことを学んだのです。
大ピンチ 完
2013・9・20
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