プロローグ
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いるこの少女は、見事に裏切られることになる。
「そ…それは間接的な接吻をご所望ということですのね!!」
「………は?」
百合の花、ここに咲き誇る。別に誇ってほしいことではないのだが。
「ではお姉様からお先にどうぞ!わたくしはその後でじっくり堪能させていただきますのっ」
「ゲッ!!しまったそうくるかっ」
女には、時に自分の腹の出っ張りより優先しなければならないことがある。
「だーッ!やっぱやめ、離れろっ!」
「ああーーー常盤台のエースがそんなお心の狭いことでは〜」
ちなみにまだ店の前でやってたりする。店員は少し笑顔になっていた。
そこに第三者が登場する。
「あ!白井黒子さんに御坂美琴さんも」
「あら?初春じゃありませんの」
「お疲れ様ですー」
初春飾利
黒子と同年代で、さらには同じ部署所属の風紀委員だ。特徴といえば頭に花をこれでもかっと言う程に盛ってる所だろう。年がら年中お花畑である。物理的な意味で。能力はLevel1『室温保存(サーマルバンド)』でありながら恐るべき演算能力の持ち主だ。ハッカーとしても優秀であり、ある''二つ名''がある程である。
「うわっ、何ですのその大きなマスク」
「風邪っぴきなんで仕方ないんですよーー」
「女は顔が命ですのよ?健康状態くらい、しっかり自分で管理しなさいな」
「………そうですね」
後者はその通りだろう。だが前者は現在進行形で頬をつねられている者に言われたくはない。
「えっと、初春飾利さんだっけ?黒子と同じ風紀委員の」
「は、はい!覚えていてくださったんですね」
「ホントに辛いなら休んだ方がいいわよ?どうせあと数日で夏休みだし、授業もないでしょ?どれどれ…」
と言って自分のおでこと初春のおでこをピトっと合わせる。その瞬間、黒子は真っ黒にそまりメデューサと化した。
「うわ、結構熱あるじゃない」
「で、でも風紀委員の方が忙しくて。最近は能力者の事件も増えてますし」
「そうなの?」
「ええ、虚空爆発(グラビトン)事件とか連続発火強盗とかまぁ色々と」
「まっ、暑くなってきたし仕方ないかもねー。抑制できる装置でもあればいいんだろうけど」
「AIM拡散力場を利用する計画があるそうですけど…」
「能力は脳に深く関与してますから抑制機械なんて危なそうですのよ」
いつの間に浄化したのか知らないが、文字通り『黒』子から復活した黒子は最愛のお姉様の腕に絡みつく。
「あれ?白井さん」
その瞬間、狙ったとしか思えないタイミングで初春が黒子に質問をぶつける。
「何ですの?」
声にも顔にも『不機嫌ですの』と書かれた声色と表情を浮かべて質問したのに、自
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