プロローグ
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''が突如現れたからだ。その少女に腕の関節を極められて苦悶の声が漏れる。
「イデデデデデデッ!!」
「暴行未遂の現行犯で拘束しますの。大人しく観念して下さいな」
「は、離せ!離さねぇと___」
「さもないと腕をへし折りますわよ?」
「」アダダダダ!
鬼である。しかも若干さっきより腕がミシミシいってる所から本気なのだろう。笑顔が怖い。
「確保!さて、そちらの方は大丈夫ですか?今助けにーーー」
言葉が続かない。それはそうだろう。彼女が誰かわかった以上、心配する必要がないからだ。むしろ暴行をしようとした彼らの身の安全を願わずには居られない。
「ん?あ!黒子」
「……通報にあった路地裏に連れ込まれた女性というのはお姉様のことでしたの………」
焦げ臭い匂いが充満する。あぁ、間に合わなかったか…っと黒子と呼ばれた少女は
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…」
「ってこら。何で日蓮宗の般若心経を唱えてるのよ」
「いくらお姉様に暴行を加えようとした不届き者でも、流石に憐れ過ぎますの…」
えー、何でよー?と納得がいかない様子の''Level5、第三位''の少女に冷汗が止まらない。このままではいずれ第七学区全ての不良がマックロクロスケになりかねない。歩きながら注意する黒子。
「全く!治安維持活動はわたくし達『風紀委員』に任せて欲しいのですの」
「っていわれてもさ、黒子達が来る前に終わっちゃうんだから仕方ないじゃない。それに自分でやった方が早いし」
「学園都市に8人しかいない超能力者(Level5)でも一般市民であることにはーーー」
「あ、このクレープ美味しそー」
「話を逸らさないで欲しいですの!」
残念ながら黒子の心からの叫びはこの少女には届かないようだ。
「私はこれで。黒子は?」
「………わたくしは警邏中ですので」
「ああ、ダイエット?」
「さらっと暴露しないでほしいですのー!!」
「うーん、別に必要ないんじゃない?それにやりすぎると肌の艶の油分がなくなってカサカサになったり髪が抜けやすくなったりするらしいわよ?」
「あーっ、聞きたくありませんのそういうネガティブ豆知識!さぁ、わたくしが目を瞑っている間にお召し上がり下さいですのっ!」
「「……」」
苦笑いする少女とクレープ屋の店員。今までの口論全て店の前でやられているのだからいい迷惑に違いない。
そんなことを微塵も考えない少女は何やらピンときたようだ。
「しょうがないわね、じゃあこれ一口だけあげる」
多分涎を垂らしながら「い、いいですの!」と断るだろう。若しくはシズシズと一言断って食べるに違いない。どっちにしろ微笑ましいモノが見れるだろうと期待して
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