第6章:女の決意・男の勘違い
第26話:高所では爽快感が違うね
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の言動に文句を言っていたシンが、ここ最近大人しくなってきたように思える。
初対面の女に惚れたとは考えられないし、やはり奥方の事を意識しての態度じゃろうか?
「新しい彼女は天空人ね。何でこんな所に居るのよ?」
「あ、本当だ羽が生えてる!? 折り畳んでるから全然気付かなかった……ビアンカさんは良く気付きましたね」
「まぁ見慣れてるからね……それよりもウルフ君、もっと冷静になりなさい。何時ものクールな貴方なら、このくらいの事は気が付いてるはずよ。今に始まった事じゃないリュカの言動に惑わされ、熱くなるなんて……らしくないわよ!」
いや……リュカの言動に苛つくなと言う方が無茶だと思う。
「あ、初めまして……私は天空城から参りましたルーシアと申します。世界樹の葉を摂りに来たら、モンスターに襲われてしまい羽を怪我してしまいました。貴女がリュカさんの奥様ですね……」
リュカ一家の遣り取りに唖然としてたルーシアも、慌てて自己紹介を始める。ビアンカに対してはぎこちなく。
「初めましてルーシア。私の旦那は素晴らしかったでしょ? でももう返してもらいますね……その暴れん坊将軍は私のですから(笑)」
「ふふふっ……お返しします。でも……また貸して下さいね?」
もっとギスギスした状態になると思ったが、意外にあっさりしたビアンカの挨拶を皮切りに、各々が自己紹介を始める。
一通り終わった所でルーシアが……
「あの……もしかしてシン様は勇者様なのでしょうか?」
「え……あ、はい。一応天空の防具を装備できるので、勇者らしいです……そう見えませんけどね、あははは」
「あぁ良かった! お願いがあるのですが、私を天空城まで連れて行って下さい。羽を怪我してしまい、帰るに帰れなくなってしまったのです。天空の武具を全て装備した勇者様が一緒なら、世界樹より西にある天空への塔へ入る事が出来ます。私は戦闘能力が低く、一人ではモンスター蔓延る天空への塔を登れません……どうかお願いです、私を連れてって下さい!」
「そ、それは構いませんが……まだ天空の剣を見つけてません。このままじゃ天空への塔には入れないのではないですか?」
「それなら大丈夫です。天空の剣でしたら、そこに……」
戦えないのに一人でモンスター蔓延る世界樹まで降りてきた天空人が、リュカ好みの巨乳を揺らしながら嬉しそうに一角を指さす。
そこには枝葉に隠れるように剣が立て掛けてあり、我々の視線に応えるように神々しさを醸し出す。
「以前から天空の剣をこの場所に隠しておいたんです。ある程度のモンスターは、天空の剣から発せられる破邪のオーラで近付く事が出来ない為、世界樹の葉を採取するのに最適な状況を作れたから……しかし最近はモンスターの邪悪さも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ