第六章
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野村はここであえて表情を殺して言った。
「ええ。投げ合いもいいですがバッターとの勝負もいいです」
彼はあくまで勝負を楽しむタイプであった。
「力で勝った時も知恵で勝った時も嬉しい」
「わしや門田にとっちゃあ負けたから嬉しくないわい」
ここで嫌味を入れる。
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