第10話
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ス先輩はうなずいた。そして、名残惜しそうにこの場をあとにする。兄さんは扉の前に座りこんだ。
「俺はお前が出てくるまで、ここを一歩も動かないからな!」
どうやら、兄さんは持久戦に持ち込むつもりらしい。
「怖いか? 神器と俺たちが・・・・・・」
『・・・・・・・・』
兄さんは語りかけ始める。
「俺は正直自分の神器が怖い。使うたびに、体のどこかが違うものになっていく感じがするんだ。でも、俺はこの力で前に進もうと思っている」
『どうしてですか? も、もしかしたら大切何かを失うかもしれないんですよ? どうしてそこまでまっすぐでいられるんですか?』
おっ! 返事が返ってきた。
「うぅん・・・・・・・。俺は難しいことはよくわからん。バカだからな。でも―――」
『でも?』
「―――みんながいる。部長、朱乃さん、木場、アーシア、渚、ゼノヴィア、小猫ちゃんがいる。一人じゃないから強くなっていけるんだ。一人じゃないから、俺は赤龍帝の籠手を使って戦える。みんながいるから怖くないんだ。だから、俺はこの力でみんなを守りたい」
兄さんがそんな風に思っていたなんて、ちょっと恥ずかしい・・・・・・。それにみんなと言いながら、視線はアーシアさんの方を向いていた。
―ギィ・・・・・・
「ぼ、僕もそんな風に考えられるでしょうか」
扉が少しだけ開いて、中から赤い瞳がこちらを見ていた。
「ああ。きっとな。心配すんな、俺たちはお前に停められても嫌いになったりしない。だから、一緒に頑張っていこうぜ? お前が何かを怖がるなら俺たちがそれをぶっ飛ばしてやる」
兄さんはそう言いながら、僕らを見回す。僕らはうなずいて返した。
「ぼ、僕も・・・・・・少しだけがんばってみます」
完全に扉が開く。中からギャスパーくんが出てきた。
「さすがだね。イッセーくんは」
祐斗がここで登場する。兄さんはしばらく、祐斗を見ると何かを考え付いたような顔をした。
「木場、渚、話がある」
「なんだい、イッセーくん」
「何の話さ?」
「俺とお前らは男だ」
兄さんはギャスパーくん、祐斗、僕の順で顔を見ていく。
「そうだね。でも、そんなことがどうかしたの?」
「俺はグレモリー眷属の男子チームで行える連携を考えた」
「それは・・・・・・興味がそそられるね。どういうのかな?」
実はこの前、仮の駒が勝手に出てきたのだ。その時は焦ったがもう一回入れようとしたら問題なく入ったので、安心したのを覚えている。このことはサーゼクスさんに報告したが、不具合なのかよくわからな
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