2話
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山、見えますか?」
「……ん、はい。」
「ここからあの山へまっすぐいった途中に、人里があります。すこし歩けば、道が
出来ていますから、あとはその道なりに進めば、自然と着きますよ。」
「なるほど、ありがとうございます。突然、すみませんでした、助かりました。」
「いえ、お役に立てたのなら、それで。今度からは、このような事、無いように気を付けてくださいね?」
「うっ……はい、気を付けます。……ああ、そうだ、お名前を、よろしいでしょうか?僕は、天城照平といいます。」
「私は、風見幽香(かざみ ゆうか)と、申します。」
「では、風見さん。本当にお世話になりました。」
「天城さんも、無事を祈っています。」
そうして俺たちは別れた。教えてもらった通りにまっすぐ歩いていると、やがて整備された道が見えた。あとは、道に従って歩けばいいはずだ。
……最後の言葉、気になるな。無事を祈っています、か。
妖精なんてものがいるんだし、たしかに、何が出てきてもおかしくはないか。
用心しよう。
―――夕方 「ある世界」人里へとつづく道―――
「……流石に、そろそろ休みたいな。どこかちょうどいいところとか、ないもんかなぁ。」
なんて言っていたら、あった。どうやら移動式の屋台のようで、ずいぶんと運がいい。
さて、お金は日本円でいいのだろうか。……って、あれ?
財布の中身が……一円札?こんなの入れt……あれぇ!?
「なんか財布の中身が明治時代になっとる!?」
世界と一緒に時間も超えたのだろうか、金額で言えば大して変わっていないが、
価値なんて、わかるわけがない。
「……ん、でも、ここであらかじめ予習ってことも、うん。」
これから人里にいき、おそらく住み着くことになる。慣れておいた方がいいかもしれない。
なにより、とにかく休みたい座りたいお腹空いた!
「ま、考えることもないか。行こう。」
―――夕方 「ある世界」屋台―――
「……すみませーん。」
「あ、はーい!いらっしゃい!」
「……。」
中に入ってみると、一人だけ先客がいた。店は一人でやっているのだろうか、羽の生えた女の子が一人だけいる―――もう羽が生えているくらいで驚かなくなってしまった。大丈夫か、自分―――。やはり、元居た世界と比べると、化学の発展は進んでいないよう。
「えっと、なににしますかー?」
「んーと、そうだなぁ。……おでんを適当に3個くらいと、八目鰻おねがいします。」
「はーい、少々お待ちをー。」
紫がかった桃色のショートヘア。薄い桃色の目。鳥のような羽が生えていて、活発な印象を受けた。妖精とは違うようだし、いったいどういう事なのだろうか?
「……はい、お待たせしました!」
八目鰻って、確か、ハモの
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