2話
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そうだ。
そこで俺は気づいた。
(そういえば、俺が感じていた、見られているってのは、こいつらなのか?
なんか、すっきりとはならないな・・・。)
たしかに、その一つではあるとわかった。けどまだ、何かが俺を、無関心に観察しているような……。
「ま、考えていたってしょうがないか。とにかく先へ。」
気になるものは気になるが、わからんものはわからん。
仕方がないので、先に進む。妖精もついてくる。何かを伝えたいのだとなんとなくわかるが、それ以上におどおどしている。かわいい。怖がられている感もあるので、こちらからはコンタクトはとれない。残念。
「あ、誰かいる……、ぅん?」
歩き出してそんなに経っていない、さっきは気づかなかったが、誰かがいた。
でも、やっぱり違和感。さっきのとは違う。見えているものと実際のものが違うと、
そんな違和感。
「……ほかに人はいないし、いつまでも迷っていられない。」
おなかもすいてきたし、正直もう疲れた。はやくどこか、休める場所へ。そんな衝動には勝てない。闘ってもないけど。
「あの、すいません。今、少しいいですか?」
「……。」
日本語で通じんのか不安になった。声をかけられたことはわかったのか、こちらをゆっくりと振り返る。……ますます不安になった。緑髪に瞳は赤、ふわりとした日傘に、チェック柄のベストとスカートが印象的な……なんていうんだろう?大人な……女性って言う感じなのかな?姉と女性の中間な感じ。日本人ではないな。
「えっと……」
「……。」
あ、通じないのかもしれない。すごい観察されてる。……先ほどの妖精たちとは別種のようだけど。
「……。」
「……。」
どうしよう。まずい。こちらから話しかけておいてこの状況はまずい。
変な汗が出てきた。
「……ぁっ、と。」
「……何か私に用でしょうか?」
通じた!話ができることに安心する。
一呼吸おいて、いくつか質問をする。
「えっと、突然すみません。いくつかお尋ねしたいことがあって。」
「私に答えられることなら、答えますよ?なんでしょう?」
「いや、それが、すこし散歩をして、いつもと違う道を通ってみようと思い、歩き続けたのはいいのですが、どうやら迷ってしまったようで。申し訳ないのですが、ここらで人の集まっている場所をご存じないでしょうか?」
「あら、まぁ。それは大変。ここの近くで人の集まる場所なんて、やはり、人里くらいしかわかりませんね。」
人里……街ではなく、里か。それにこの言い方、そこそこ大きいようだし。科学方面ではあまり進歩していないか、基準が違うのかもしれないな。
「そうですか……。よければ、ここからの行き方を伺っても?」
「そうですね……むこうの、大きな
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