黒蝕の陰、天廻の陽
アルセルタス、突撃!
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え、ペイントビンを装填するアルマ。
「ま、あの人なら喜びそうではあるわね。次のエリアに向かおうかしら。」
飛竜の卵を避け、アルマはエリア七へと向かった。
「…ビンゴ、かな。」
エリア七。その場にしゃがみ込んで背を低くし、何かを観察するアルフレッド。
「なるほど…。普段はああやって岩壁に張り付いて奇襲するタイミングを伺っているのか…。
タレミシアに帰るときの研究材料に捕獲したいくらいだけど―」
アルフレッドは腰から拳銃を取り出し
「今回はキャラバンのメンバー入団がかかってるしね!」
思い切り大空に向かってサイン弾を撃ち出した。
岩壁に張り付いていたそれはアルフレッドのサイン弾に気づく。
「サイン弾が撃たれたからもしやと思ったけれど、やっぱりここだったのね。」
「さすがは私の伴侶、到着が早くて助かります。」
「もうっ…そんな事言うと―」
「すいません、雑談は後です!来ますよ!」
二人の下に突撃してきたそれは回避されると姿勢を取り直して再度突撃した。
「おおっと…、あんな角にやられたら一たまりもない。」
全体を濃緑色の甲殻に覆われ、四本の足に二対の爪。
背中に生えた羽で飛行し、その頭部の角でハンターを襲う。
「徹甲虫アルセルタス、ですね。」
アルセルタスは自身の名に反応するかのように両爪を振りかざしアルフレッド達を威嚇した。
「ペイントビンを射ったら麻痺ビンに変えるからその間牽制をお願い。その頃にはダイラスたちも到着すると思うわ。」
「了解です!」
アルフレッドは作戦を理解すると標的に向かって走り出した。
無論アルセルタスもそれに対応して迎撃をする。
自身の爪をアルフレッドに向けた。
「フンッ!」
回転回避で爪をやり過ごすアルフレッド。
足元へ潜り込むと六十二式対飛竜剣をアルセルタスの腹部へ突き立てた。
突然の痛みに驚く徹甲虫アルセルタス。顔を必死に動かしてアルフレッドを探し、体の下に見つけると少し下がって爪でなぎ払った。
「―ッ!モンスターから喰らう攻撃はそうそういいものではないですね…。」
吹っ飛ばされたアルフレッドは地面を掴んで体勢を立て直し
「しかし、調査狩猟はここからが本番です!」
タイミングを計ったかのようにアルセルタスにペインドビンが塗布された矢が突き刺さる。
アルマがペイントビンから麻痺ビンに付け替えるのを目視したアルフレッドはそのまま勢いよく地を蹴り、アルセルタスへ飛び込み斬りかかった。
徹甲虫アルセルタスは空高く飛び上がり攻撃をかわすとアルフレッド向かって羽を広げ突撃し始めた。
「しまッ―!」
迫るアルセルタス、姿勢を変え始め
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