暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第七二幕 「貴方を振り向かせたくて・後編」
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・・・髪の毛の方を()いてあげながら起こさないと間に合わないくらいです」
『その手は私も使ったぞ。別にお前が特別なんじゃないんだからな!』
『アーンーグーロー・・・お前ちっとも反省してねーなオイ』
(ベル君、スィニョリーナってどういう意味?)
(女の人の敬称)

母国イタリアの友達であるという3人は中々に個性的だ。主にアングロさん。黙っていればいいとこのクールなお嬢様、って印象だったが口を開くや否やあの有様。親バカならぬ友バカとでもいうのだろうか。それについては議論の余地がありそうだが今はそれはいい。
話を聞けば聞くほどに、この3人が心の底からベル君を心配しているのが伝わってくる。その真剣さと言うか必死さがちょっと面白い。でも、確かにベル君が「最高の友達」と称すだけの事はあると思う。

ベル君の伯父さんは通信の最初に顔を出して2,3分ベル君と話をした後私にも一言「ありがとう」と声をかけて引っ込んでしまった。あまり口数の多い人ではないのだろう。それでも話をしている間のベル君は嬉しそうに目を細めていた。余程おじさんを信頼しているんだろう、その姿はとても微笑ましかった。
にしても「ありがとう」か・・・何だか面と向かって(モニター越しではあるが)そう言われるとむず痒い。考えてみれば他人に褒められる事などあまりなかったから慣れていないのかもしれない。

今までだって手を抜いてベル君と接してきたわけではないが、なんとなく気が引き締まる気分だ。ベル君が自分で行動できるようになるまではしっかり世話をしてあげよう。可愛いし。どっちかと言うと友達と言うより保護者の気分だけど。時々口から欲望が垂れかけるけど。


『全くしょうがない人ですね・・・しかしスィニョリーナ・・・いえ、ミノリ・サトー。貴方が優しい人間で良かった。いずれ直接会って言葉を交わしたいものです』

アラス君は優しい。あれだけ騒いだりしているアングロさんを嫌な顔一つせずに宥めている姿を見るとそれがハッキリ分かった。あの柔らかい金髪と甘いマスクはさぞ多くの女の子を陥落させてきたであろう。

『ミノリ・サトー!アラスが認めたからっていい気にならない事ね・・・ベル坊の隣は貴方が思っているほど軽い席ではなくてよ!』

アングロさんは表情があまり変わらないように努めているようだがベル君関連では私情を抑えきれていないのが面白い。今まで主立ってベル君の世話をしていたらしいが、余程ベル君の事を可愛がっていたのであろうことは想像に難くない。

『あ、そーだ!今度の夏休みにでもこっちから会いに行こうぜ?どーせそのうち行こうとは思ってたんだよなぁ!』

コーラ君は特別優しくも思慮深くもないように見えるが、この二人と一緒にいると不思議とバランスが取れているような気がしてくる。彼のアクテ
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