暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第七一幕 「貴方を振り向かせたくて・中編」
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ているが箒だけはアドリブである。時代劇のノリが好きなんだそうな。そしてラウラはノってるのかノってないのかどっちなのやらシャドーボクシングの動きでファイティングアピール。
それはさておき一夏とのほほんには戦慄が走った。佐藤さんより選ばれた、ということは彼女たちBHM団は教務補助生公認の部隊ということになる。顕現的にも状況的にもあちらの方が正義・秩序に近いと言っても過言は無いだろう。
「どうしようのほほんさん!佐藤さんを本格的に敵に回しちゃったよ!!」
「それはどうかな〜?」
「へ?」
情けない表情で頭を抱えた一夏に、のほほんさんはいつもよりちょっぴり真面目な顔で言った。
「さっき“決闘を申し込む”って言ってたよね?完全な学園公認ならわざわざ挑戦しなくても実力行使で取り締まれるはず・・・という事は、佐藤さんはきっとBHM団を“ベルとも会の行き過ぎた活動を抑制する組織”として作ったんじゃないかな〜?ほら、本人は参加してないみたいだし〜」
「確かにそうも考えられるな・・・」
「決闘に関してはきっと勝敗如何でその日の活動ができるかできないかを決める、一種のエンターテインメント性を持たせてるんだと思うよ〜」
実の所、のほほんの推測は概ね当たっている。BHM団はベルとも会の活動抑制効果を持つと共に、決闘に勝てばその日は活動を続けても構わないという相手方の逃げ道もちゃんと用意されている。娯楽に飢える学生にとっては決闘もいい刺激と言えなくもないし、大義名分も最低限押さえている。
「おいこら一夏!聞いてんの!?勝負を受けるの!?受けないの!?」
「・・・よっし!ベルとも会設立者にして不動の実働部隊長、織斑一夏様がその勝負受けて立つ!のほほんさん、
万
(
ワン
)
さん!」
「や〜ってやるぞぉ〜!」
「フフフ・・・この時を待っていた!」
(
新人
(
ワン
)
さんノリがいいなぁ)
―――さて、そこまでいって上手く相手を乗せられたら次の段階に行こうか。なぁに、織斑君なら適当に煽ってやればすぐに熱くなって食いつくよ。何もしなくたって乗ってくれる可能性はあると思うし。
ここからがポイントなんだけど・・・ここで『罰ゲーム』を相手に要求する。ここは間違っても省かないでね?罰ゲームという曖昧な形で約束を提示しておけば、一度乗った相手側もそう簡単には退けない。言葉の響きからもそこまで深刻なものとは思わないだろうと思う。何故罰ゲームなのかって?それはね―――
「なお!負けたら罰ゲームを受けてもらうわよ?文句ある?」
「無いね。何故なら俺達は勝つからだ!!」
よし、乗った!と鈴は内心でガッツポーズをとった。
言質は取れたのだからもう一夏が無視したり逃げる事は出来ない。残る問題は―――自分が勝たなければ意味がないという事。・・・いや、負けるもの
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