歌い手、癒す
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「しなかったら、どうするつもりっスか?」
「そうですね・・・どこか行きたいコミュニティがあるなら、僕の知り合いがいるところなら紹介も出来ますけど」
「無理強いする気はないんスか?ラッテンさんの呼び方、普通ではなかったと思うっスけど?」
「あれは私が勝手にやってるものよ。ご主人様を弄るために」
やっぱり、そう言う意図なんだよね・・・
「ありませんけど・・・あ、でも」
「なんっスか?」
しまった、つい漏らしてしまった。
これ、はっきり言うのは恥ずかしいんだけど・・・
「その・・・友達になって欲しいな、とは思います。一緒に音楽を奏でる人が、ずっと欲しかったので・・・」
「・・・そうっスか」
僕のそんな台詞で何が変わったのかは分からないけど、風間さんは微笑みながら小刀をしまってくれた。
「それなら、後の判断はユイさんに任せるっス」
「いいんですか?」
「ええ。自分は、あんな状態のユイさんを放っておけなかっただけっスから。奏さんの言葉をどう判断するかは、ユイさん次第っスよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「いえいえ。それより、早くここを出た方がいいんじゃないっスか?」
そう言いながら、風間さんは両耳に手を当てて・・・あ、今抜いたのって耳栓?
ただの耳栓なら音楽シリーズは防げないと思うけど・・・ここは箱庭だから、完全に音を遮るものもあるのかもしれない。
「それはどういう意味かしら?」
「いえね。ここはユイさんの演奏で出来たっスから、」
その瞬間、何かが崩れだす、そんな音がしてきた。
「じきに崩れるんじゃないっスかね?」
「何でそんな状況でそんな呑気なんですか!?」
「ご主人様、急いだ方がいいんじゃないです?」
その後、結局多鋭剣に乗って剣の舞を奏で、どうにか神殿を脱出した。
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