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海上隔離施設の乙女(笑)たち 〜Leviathan’s diary〜
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が残っている白いエプロンを手に取った。他の姉妹も、すでに手に取っていたシンプルなエプロンをつけていく。

――チンク姉、可愛いっス! ノーヴェは似合わねぇっスけど――

調理に邪魔にならないように髪を結ったチンクを見てウェンディがチンクへの褒め言葉と、ノーヴェへの余計なひと言を口にした。

――うっせぇっ! テメェだって似合わねぇじゃんかよ!――

――そんなことねぇっスよねぇ、お嬢様方〜?――

――・・・・・・――

――無言っスか!? 無視っスか!? あたしも変なんスか!?――

――ニアッテル――

――棒読みっスか!?――

もうどうすれば良いのか判らないから、ウェンディをセイン達に任せた。視界からウェンディを外して、わたしもルーテシアもアギトもエプロンをつけた。

――変じゃない?――

ルーテシアが桃色のエプロンの裾を摘まんで、変じゃないか聞いてきたからそう答えた。

――変じゃない――

――そうだぜ、ルールー。似合ってるって――

――ありがとう、レヴィ、アギト――

わたし達の準備は完了。姉妹たちもエプロン装着済みで、いつでも始められる状態だ。

――ごめんなさい、遅くなって!――

調理室へと入ってきたのは、姉妹たちの更生プログラムの指導をしてくれる1人、ギンガ・ナカジマ。
以前ここに面会に来たスバルのお姉さん。時々ギンガとスバルのお父さんや、ギンガの上官のラッドお兄さんも来る。

――えっと、それじゃあ今日はクッキーをつくります。簡単なものだから、すぐに出来ます――

ギンガがエプロンをつけて、コンソールを操作してクッキーの作り方をモニターに出した。

――それじゃあ役割を分担して、始めましょう――

姉妹たちが作るのはチョコクッキー(約70枚)
バター、もしくはマーガリンを240g。三温糖100g。ミルクココア(砂糖入り)100g。小麦粉260g。カカオマス、もしくはチョコレートを40g。

役割を決めて、クッキー作りを始めた。何も知らない人が姉妹たちを見たら、それはもう普通の女の子に見えるに違いない。

――それじゃあルーテシアちゃん達も始めようか――

ギンガがわたし達の所まで来る。わたし達は頷いて、メープルクッキー(約30枚)を作り始める。
料理経験者であるアギトとわたし。そう苦労しないで作れるはず。薄力粉100g。片栗粉10g。サラダ油おおさじ。メープルシロップ大さじ3。お菓子作りの鉄則は、分量をしっかり守ることだって教えを受けたから、しっかりと量った。

――そんじゃあやるぞ、ルールー、レヴィ――

――うん――

まずはサラダ油とメープルシロップを混ぜ合わせる。薄力粉と片栗粉も混ぜて、一塊にする。冷蔵30分。
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