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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第45話 バカンス(前編)
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ないのでは無いかと思わせる。

それでもやはり気持ち良さそうに泳ぐ、綺麗な魚達。群れをなして凄いスピードで進む魚や俺達よりもデカい魚が向かって来たり、サメが普通に近くを泳いできたりと、色々な体験が出来てかなり楽しめた。

そして目的地と考えていた海域についた俺達。

「それじゃあこの辺りでやるか。皆、ライトの準備な。もし危険そうなら魔法で明かりを作っても良い。だけどそれは生態系も壊すかもしれないから極力無しで」
「うん」
「分かった」
「りょ、了解です………」

ライと夜美が普通に返事する中、星だけは不安そうに俺にくっついて弱々しくそう答えた。
何故そうなってしまっているかと言うと、この海域に近づいた時の話が原因だ………


















「底が見えなくなってきましたね………」

暫く進んでいき、下を見た星が不意に溢した言葉。
その時のライのニヤリと小悪魔な顔をしたのを俺は見逃さなかった。

「そう言えばさ………僕ね、今日楽しみで海の生き物について調べたんだ」
「ほう、ライにしては珍しいな………」

確かに調べるとか前もって準備するような計画性のある子では無いので俺も内心びっくりしたのだが、先ほどの笑みが頭に残っていたため言葉に出る様な事は無かった。

「しかし調べてもここは地球とは違うので生態系も違うのでは?」
「僕も最初はそう思ったよ。だけど違う世界って言ってもやっぱりそんなに大きく変わったりはしないと思うんだ。だから取り敢えず見てみたんだけど………それでね、僕とある魚に興味を持ったんだ」
「とある魚?」
「うん、深海魚!!」

そう答えた所でライの意図が分かった。

「ほう、興味があるな………我も名前は聞いた事はあるが実際どんな魚なのか全然知らないのだ」

どうやら夜美も理解したらしくニヤリと笑みを溢しながらそう答えた。

「私もですね………まあ深海の暗く、水圧のある世界に住んでいる魚なので自然とその環境に適応した姿になったせいで歪な魚が多いと………」
「そう、確かにそう書かれていたけど、色々調べていたら妙な事が書かれていたんだ」
「妙な事?」
「深海魚は事故や自殺なんかで沈んだ人の死体を食べたせいであんな姿になったって………」

当然デマである。
しかし聞いていた星の動きがぎこちなくなった。

「それでね、深海には死んで幽霊になった人達も大勢いて、そこから妖怪も生まれているんだ」
「そ、そんなわけ………」
「海坊主っているでしょ?あれもそこから生まれて海の妖怪もそこから生まれたとか確かぬらさんも言っていたような………」

嘘だな。詳しくは覚えていないが海坊主はそんな理由じゃ無かったはずだ。それに妖怪は人と言
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