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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
お得感の足りないシリアスセット(Sサイズ)
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・―・―・ヴィヴィオとパパと・―・―・

†††Sideなのは†††

「――というわけで。私、ヴィヴィオを正式に養子として引き取ろうって思ってるんだ」

「そっか。うん、いいんじゃない、そういうのも。というか大賛成だよ、なのは。まあ、今さら感もあるけどね」

メイド服に関して完全に開き直ってしまっているシャルちゃん。今日もメイド服で仕事をしていたそんなシャルちゃんと、ヴィヴィオの今後について私は話していた。

「ヴィヴィオを正式に引き取って、なのはも本当のお母さんになるんだぁ。フフ、なんか嬉しいし、それにすごく羨ましい」

なんだろう。シャルちゃんの表情。・笑顔なのに、笑顔じゃない。いつも元気いっぱいで楽しく生きることに全力なシャルちゃんらしくない表情に不安を覚えた。

「シ、シャルちゃんだって、すごく人気があるから、その・・・」

「ん? う〜ん・・・」

さっきまでの陰のある笑顔じゃなくて、いつもどおりの雰囲気に戻ったシャルちゃんが腕も組みながら唸る。小学中学、管理局でも結構男の人に人気があったシャルちゃん。その気になれば今日にでも恋人をつくれそうな程だ。

(何を考えているんだろう?)

本気でうんうん唸っているシャルちゃん。自分が誰かと付き合っているシーンでも想像してるのかな
・・・。

「そうだね。あはは・・・。うん! その気になれば男の5〜6人に貢がせることくらいは出来る! うんうん、そういうのもなかなかだね!」

「えええええええ!!?」

今すごいことを言った。悪女だ。その発想は完全に悪女だよシャルちゃん。その発想のためにあれだけ真剣に唸って考えてたの、って驚きを隠せない。

「あはは! 驚き過ぎだよ、なのは。冗談冗談! ジャーマンジョーク!」

ジャーマンジョークって・・・。意味が解らないよ。

「そうだね、私なんかを好きって言ってくれる人がいてくれるなら、それは嬉しいよ。けど、私はもう・・・」

「え? なに、シャルちゃん?」

「ううん、なんでもない。おめでとう、なのは。って言うのも変?」

今度こそ陰のないシャルちゃんの笑顔。なんだけど、こう胸の奥がモヤモヤする。

「変じゃないと思うよ。だから、うん、ありがとうシャルちゃん」

「いえいえ♪」

シャルちゃんが呟いた言葉。私は聞こえなかったけど、そのときシャルちゃんが呟いた言葉は・・・

――すでに時間(じんせい)を終えた人間だから――

「さてと、そろそろ仕事に戻らないと。なのははこれからヴィヴィオの迎えだっけ?」

「うん。聖王病院までね」

ヴィヴィオは今でも念のために聖王医療院へと検査通いをしている。でもほとんど異常もないとのことだし、あと1〜2回になるはずだ。

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