暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
お得感の足りないシリアスセット(Sサイズ)
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た服装だと思う。今のシャルには何と言うか清楚可憐と言う言葉がしっくりくる。普段の彼女とは結びつかない言葉だが、今日の、そして今のシャルにはピッタリだ。

(この世界に来て本当に良かったんだな、シャルは)

あんなに楽しそうな笑顔は、この世界でなければ見れないだろう。これも全てはなのは達のおかげだ。彼女たちと過ごしたからこそのあの笑顔だ。そんなことを思いながら、シャルを見続ける。と、シャルは打ち寄せる波から逃げようとしたのだが、砂に足を取られたのか身体が傾く。

「うわっ・・・!」

さすがに放っておいてびしょ濡れにするのはまずいと判断、すぐさま駆け寄る。そして倒れそうになっているシャルの腕を取る。

「ごめん、助かった。ありがと」

「ふぅ・・・気をつけ――」

「「っ!?」」

今までになかった力強い波に足を取られ、2人仲良く転倒。それは冷たい波の餌食となりました・・・。

「・・・・・プ」

「・・・・・フ」

「「あははははははは!!」

笑う。もう笑うしかない。頭から足先までびしょ濡れになって、しかも冬の海。少々頭のおかしい2人に見えるかもしれないな。あぁまったく。それから浜辺で炎熱の魔術を使って服やら何やら全て乾かして、六課へと帰る。夕飯を食べに行くことも出来たが、やはりみんなとの食事が一番と言うのが私とシャルだった。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

「あとどれくらいの間こうして過ごせるかな・・・?」

六課への帰り道、ふと、そんなことを口走ってしまう。折角の休日、その最後に話すような内容じゃないのに。

「・・・知ってる? スバルは湾岸特別救助隊からスカウト。ティアナは執務官補佐」

「ああ、知っている。キャロは前所属の自然保護隊。エリオもそれについて行くということだ」

「うん。あの子たちはあの子たちだけの未来へ歩み始めた。それはすごく嬉しいことだね」

「まったくだ。これから幾度も壁にぶつかるかもしれないが、生きている以上は当然のものだ」

「見守っていってあげたいね」

「・・・それは、私たちの役目じゃない」

「・・・そっか・・・そう・・・だね」

なんてね♪ ルシル、私はそうは思わないよ。

「すまないな。君もレヴィヤタンのように残せればいいんだが・・・」

「仕方ないよ。界律の守護神(わたしたち)の存在の概念は強過ぎる。レヴィヤタンのように、何て言うか・・・軽いものじゃないからね」

私は残れない。すでにこの身は滅んでいるから。

「・・・全てが終わるその時まで、あぁその時までは見守ろう」

「うん」

私はそれまでだけど、ルシルはその後もみんなを見守っていくんだよ。


――翌日
ルシルと2
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