暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
お得感の足りないシリアスセット(Sサイズ)
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ヴィヤタンの話し方もすっかり良くなったな)

以前のように、言葉の間も無くなって聞きとり易くなっから助かる。それと私とシャルのことは名前で呼ばせるようにした(シャルの提案だ)。レヴィヤタンは、もう“ペッカートゥム”でもなく敵でもないからということだ。

「そうか。ならルーテシア、君は何か不調とかないか?」

ルーテシアのことに関しても訊いておく。この世界のルールと、私たちのルールは少々違うからだ。何か問題があれば対処策が必要になってくる。

「うん、大丈夫。あの・・・それと母さんのこと、ありがとう」

「ん? ああ、どういたしまして。私としてもメガーヌさんとは知り合いだ。かつてお世話になったことへの恩返しのようなものだよ」

ゼストさんやクイントさんと同様にメガーヌさんにも世話になったからな。そもそもメガーヌさんの治療に関しては少しばかりの手伝いをしたにすぎない。だから礼を言われるほどのようなものじゃないが、ここは素直に受け取ろう。それから少しばかり話をし・・・

「それじゃあレヴィヤタン、ルーテシア、そろそろ行くよ。次はいつかになるか判らないが、近いうちにエリオとキャロが来るだろう」

「「うん」」

満足そうなシャルが戻ってきたところで、海上隔離施設を後にする。ルーテシアとレヴィヤタンは今後、メガーヌさんと共に辺境世界で過ごすことになるそうだ。魔力の厳重リミッターに、辺境世界においての8年間という長期間の隔離。それがルーテシアに与えられた処罰。レヴィヤタンは公式には表立っていないため、罪はない。しかし彼女自らがルーテシアと共に罰を受けることを望んでいる。どの道一蓮托生だが。

「もうこんな時間か・・・」

「楽しいと時間なんてあっという間に過ぎちゃうよね〜」

時計を見ればもう午後6時前。1日休暇も残りわずかだ。シャルに最後はどこへ行きたいかと訊いてみれば、

「海」

シャルがそう一言。確かにここから目と鼻の先なため、金と時間はかからない。

「まぁいいか」

ミッドの冬は比較的暖かい。だからと言ってこの時期に海はキツイ。と思っていたが、浜辺は少しヒヤッとするくらいで、それほど寒さは感じられない。

「うひゃっ、冷たっ!」

シャルは浜辺に着いた途端にブーツを脱いで海に向かって歩いていく。そしてスカートの裾を摘み上げて、波打ち際で楽しそうにはしゃいでいる。

(まったく、折角の綺麗な服が濡れでもしたら・・・・ん?)

そういえば今日のシャルは随分と女の子らしい格好だ。髪もいつものストレートではなくハーフアップ。髪の手入れはきちんとするシャルだが、髪型に拘らないのが彼女だ。服は黒のタートルネックトップ、淡い桜色のロングワンピース、白のカーディガン。よく見れば何となく気合の入っ
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