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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
お得感の足りないシリアスセット(Sサイズ)
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全力で叫んだんだ!」

「あ痛っ!?」

ルシルにまた叩かれ・・・違う。今度は拳骨だった。これ以上ツッコませるなっ!ってルシルが怒鳴ってくる。

(っつぅ〜、だったら無視とかすればいいのに・・・)

あまりの痛みに蹲る。くそぉ、覚えてろよ。

「まったく。2人に対してとんでもない失礼な想像だぞ」

「ぅぅぅ・・・」

「はいはい。フライハイトちゃんも悪気はなかったんだから、セインテスト君も許してあげて」

パンパンと手を叩いて止めに入ってくるシャマル。ふんっ、命拾いをしたねルシル。今日はシャマルに免じて許してやろう。

「でも、そうか。それなら私の父親役もいよいよ終わりだな。ああ、なかなかに良い夢を見せてもらった気がするよ」


「「あ」」

お茶を淹れ直しながらルシルがそう寂しそうに漏らした。そうかぁ、ルシルがヴィヴィオの父親役を引き受ける期間は、ヴィヴィオが引き取られるまでとなってるんだった。ふと「そうだね。で、どうする? ヴィヴィオにパパと呼ばないように言うの?」そんなことを訊いてしまった。

「そうだな。ヴィヴィオの母親が正式になのはになるなら、私が父親と呼ばれるわけにはいかない」

「でもヴィヴィオが言うことを聞くかしら? もうずいぶんとセインテスト君を父親として見ているのに・・・」

「「「・・・」」」

きっと無理だ。ヴィヴィオが嫌だと泣く様がハッキリクッキリコッキリ見える。ルシルとシャマルも私と同じように想像できたのか少し顔色が悪い。

「ちょっと無理っぽいよね」

「・・・だな。まあ、時間をかけてゆっくりと直していくしかないか」

それでも直りそうにないと思うのは私だけかな?

†††Sideシャルロッテ⇒なのは†††

ヴィヴィオと一緒に聖王医療院から帰って来て、隊舎の脇を通って寮へと続く道を歩く。その途中にある芝生の上に座って、「あ、ルシル君」が木にもたれながら本を読んでいるルシル君を見つける。時々ルシル君はそうやって時間を潰している。声を掛けようか少し迷う。本を読んでいる時のルシル君は、何というか近寄りがたい雰囲気を持つ。上手く言えないけど神聖さを醸し出しているというか、そんな感じだ。ヴィヴィオも何となく気付いているのか、私とルシル君を何度も交互に見ている。

「ん? おかえり、なのは、ヴィヴィオ」

私とヴィヴィオが足を止めて迷っている内にルシル君も私たちに気付いてくれて、本から視線をこちらに移してくれた。その表情は読書中の時とは違って微笑み。本を閉じて、芝生の上に置く。

「ルシルパパー! ただいまー!」

そう言って立ち上がったルシル君へとヴィヴィオが勢いよく駆け寄って抱きついた。ヴィヴィオの頭を優しく撫でながら、ルシル君はもう一度
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